尾野真千子(39)が27日、東京・スペースFS汐留で行われた4年ぶりの主演映画「茜色に焼かれる」(石井裕也監督、5月21日公開)完成報告会で「母になったことないですけれど、母になった気分になってくるし、母になった気持ちが少しでも分かることが出来たかな」と語った。

尾野は劇中で、オダギリジョー(45)演じる夫の陽一を7年前に理不尽な交通事故で亡くし、和田庵(15)演じる中学生の息子純平を女手ひとつで育てる田中良子を演じた。コロナ禍で経営していたカフェが破綻し、花屋のバイトと夜の仕事の掛け持ちでも家計は苦しく、そのせいで息子はいじめに遭う複雑な役どころだが「台本を読んで、伝えなきゃならないことが、たくさん詰まっていたからです」とオファーを受けた理由を語った。

和田は、母子役を演じた尾野の印象を聞かれ「お会いする前、勝手に怖い人というイメージがあり、最初のごあいさつの時、緊張していたら、そんなことなくて、明るく、面白い人」と笑みを浮かべた。

新型コロナウイルスの感染が拡大し、25日に東京都、大阪府、京都府、兵庫県に3度目の緊急事態宣言が発出され、対象地域ではシネコンを中心に映画館の休業も出始めている。尾野は「石井監督に『命懸けで頑張ります』と伝えました。コロナで仕事が出来ないとか思った時、台本が届いて、ここで止まったら無理やん、と思った。自分にとって最高の映画…映画館で見られるようになって欲しい」と思いを語った。

この日は、風俗嬢ケイ役の片山友希(24)風俗店の店長・中村役の永瀬正敏(54)石井裕也監督(37)も登壇した。