アンコールで、ドレス姿で登場した峯岸がスピーチし、ソロ曲「私は私」を歌った。全文は以下の通り。

 

皆さん今日は、いろんな都合をつけて、いろんな心配もある中で、こうやって私の卒業コンサートに足を運んでくださって、本当に本当に、ありがとうございます。

中学1年生、13歳の時に、AKB48に加入して、皆さんの知っての通り、私の15年のアイドル人生は、とても順風満帆とはいきませんでした。みんなに元気を与えたりとか、笑顔を与えたりとか、そういう存在なはずなのに、応援してくれている人を、悲しませちゃったりとか、傷つけちゃったりしたこととかもあったなって思うし、自分のまいた種で、いろんな意見を浴びたりとか、そういう機会もすごくたくさんあったんですけど。

でも、今思うと、AKB48に入って、まったく後悔をしていない自分がいます。むしろ、AKB48に私が必要だったかは、ちょっと分からないけど、私の人生には、どうしてもAKB48が必要だったんだなと、今日このステージに立って、あらためて思いました。

結構つらいことがあったりしたのに、なんでこんなに楽しくて、こんなに幸せなことばっかり頭に浮かぶんだろうって思ったら、今日このコンサートの最中にもう答えは見えていて。私がどんなにダメでも、どんなに落ちていこうとも、頑張ろうって手を引っ張ってくれたたくさんのメンバーたちに、支えられてきました。

もう卒業しちゃったメンバー、たくさんのメンバーが卒業する中で、自分は1人ぼっちになっちゃうんじゃないかなって、いつまでAKB48にいていいのかなって思うこともあったんですけど、こうして一緒にステージに立ってくれる現役メンバーとか、たくさんの後輩たちにもいっぱい甘えて、いっぱい助けてもらって、本当に最後まで楽しいAKB48生活を送らせてもらうことができました。そして、たくさんのスタッフさんたちにも、いっぱい甘やかしてもらっちゃいました。

このドレスは、このステージは、あの時辞めていたら、絶対に私のものではなかったんだって思ったら、どんなことがあっても、自分がここだって思う時まで、卒業を引っ張って、先延ばして、卒業の覚悟を決めるのを、ここまで待ってよかったなって、本当に思います。

そして何より、この会場に来てくださっているファンの皆さま、そして配信でこのライブをご覧になってくださっている皆さま、こんな私を、アイドルにしてくれて本当にありがとうございます。

(深々と頭を下げ、拍手を浴びた)

私がここまで続けて来られたのは、ファンの皆さまの声援、励まし、このサイリウムの光だったり、たくさん、たくさん、与えてもらって、1日1日アイドルの寿命を延ばしてきました。本当にファンの皆さんのおかげで、今の私があると本当に思っています。

ここまでたどり着くのには、私は15年かかってしまったんですけど、今在籍しているみんなには、卒業する時に、こういう気持ちで卒業してほしいなって心から思います。だからこそこれからも、私が言うことじゃないかもしれないんですけど、このステージに残るメンバーを、AKB48を、ずっと一番のアイドルグループでいさせてください。皆さんの力が必要です。これからもAKB48を、よろしくお願いします。

(頭を下げて、拍手を浴びた)

今、私は、今までにないくらい自分のことを好きでいられて、そんな自分をたくさんの人に見てもらえて、すごく、すごくすごくうれしいなって思うんですけど。私には、自分のことを好きになれなかった時期に、秋元先生からもらった大切な歌があって。なんでこんなに私の気持ちがわかるんだろうって曲をもらった時にびっくりしちゃったくらい、自分に当てはまる曲なんですけど。

今日の私が、過去の自分が嫌いだった自分に向けて、そしてあの時の私のように、悩んだりしている、多分(舞台)裏で聴いている後輩たちに向けて。毎日大変なことばかりで、暗い世の中でやんなっちゃうなって思っている皆さんのためにも、この曲を歌わせていただきたいと思います。聴いてください、「私は私」。

◆峯岸(みねぎし)みなみ 1992年(平4)11月15日、東京都生まれ。愛称「みぃちゃん」。05年12月8日に1期生としてAKB48加入。08年9月に高橋みなみ、小嶋陽菜とともに派生ユニット「ノースリーブス」としても活動。13年1月に週刊誌にスキャンダルを報じられ、研究生に降格。同8月に昇格し、チーム4→チームKでキャプテンを歴任。選抜総選挙は第1回から16→14→15→14→18→22→19→17→19→32位。07年に映画「あしたの私のつくり方」で役者デビューし、映画、ドラマなど出演。18年に「三文オペラ」で舞台デビューも。現在CM「湖池屋STRONG」、TOKYO FM「峯岸みなみのやっぱり今日も褒められたい」(木曜午後9時)など出演。血液型B。