文化放送斉藤清人社長が20日、オンラインで定例会見を行った。

7月1日付の組織改編で、「放送局の心臓部」と語る「編成局」の名前をなくし、「コミュニケーションデザイン局」と変更したことについて「ネットの世界では『編成』という概念は少ない。業務が拡大化、多様化する中、リスナーや出演者とのコミュニケーションのやりとりを創造し、デザインしていく」とねらいを語った。

斉藤社長は「私の入社当時は、制作ディレクターの仕事は番組を作れば終わるという状況だったが、令和の今は、ラジオ局は番組というコンテンツを作って、そこからどう広げていくのかという環境になっている。外的要因、仕事の内容も変化していることから、名称もそれに沿った形で変更した」。

自身も「編成局、編成部という名前のない放送局はどうだろうかと考えた」と葛藤を明かし、「それを乗り越えてでも今、メディアを取り巻く環境というものが、私が把握している以上に大きなスピードをもって変わってきている」。

また「編成という放送局にとって忘れてはならない、捨ててはならないことは心に残しながら、長きにわたって放送局の心臓である『編成』という言葉もあえて乗り越えて、リスナー、出演者とのコミュニケーションをデザインしていくという選択をした」と話した。

コミュニケーションデザイン局局長には吉住由木夫氏、コミュニケーションデザイン部長には村田武之氏がそれぞれ就任している。