脳科学者の茂木健一郎氏(58)が7日、自身のYouTubeチャンネルを更新。自民党が続けてきた新自由主義的政策について「失敗だった」と私見を述べ、岸田文雄新総裁(64)が政策転換を打ち出したことを受け、「歓迎したい」と述べた。

茂木氏は「日本型の『新自由主義』はそもそもニセモノだった」と題した動画で、岸田氏が「小泉改革以降の新自由主義的な政策を転換する」と明言したことについて、「僕は歓迎したい」とし「日本型新自由主義っていうのは実はかなり問題があった」と切り出した。

「本来、新自由主義っていうのは、新しい産業を生み出すためにこそあっただろうと思うんですが」とした上で、日本における新自由主義について、「残念なことに、既得権益の構造を強めるだけになってしまった」「すでに富める人がさらに富むための便利な、都合の良い構造を作るだけに終わってしまったところがある」と指摘した。

さらに「しかも一番まずいことは、そういう構造がある意味で政治的に作られていく。これが日本型の新自由主義の非常にまずいところ。つまり、新自由主義という名前でやってるんですけど、実際には新自由主義でもなんでもなくて、“不自由主義”だった」とし、「GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)のような世界で活躍する企業を生み出せなかった。非常に残念な、改革の失敗だったなということは改めて考えてみる必要がある」と述べた。