テレビ朝日系連続ドラマ「ドクターX」(木曜午後9時)で、西田敏行演じる蛭間外科分院長のちょっとドSな秘書役が評判になっている女優結城モエ(27)が27日、都内で報道陣の取材に応じた。

昨年放送されたスピンオフ作品「ドクターY~外科医・加地秀樹~」での秘書役が好評で、今回も起用された。

高視聴率ドラマの参加は「本編に出られるなんて夢にも思っていませんでした。私でいいんですかって、感じでした」。秘書として仕える西田については「最初は緊張しました。オーラがすごくて貫禄があって。でも、あんパンの差し入れをいただいたり、優しく声をかけてくださったりして、とても親しみやすいです。アドリブも多くて、とてもいいチームワークで、自然に溶け込めた感じです」。

西田や遠藤憲一らベテラン陣との共演にも、とても刺激を受けているという。「ベテランの方々は現場の空気感をとても大事にして、自由に演じられているように思います。私はへんなしがらみというか、こう演じねばみたいな、構えがあって、もっと、自由に演じた方がいいと思うようになりました」。ドSについては「Sっていうよりは、人のいうことを気にしないというか、おてんばな女性ですね。権力闘争を繰り広げる病院の中で、脇からみて楽しんでいるという感じです」。

慶大法学部卒。ミスキャンの参加がきっかけで現在の事務所に入り、女優デビューして5年目となる。昨年は日本テレビ系「ギルティ」やTBS系「恋する母たち」などに出演。いずれも、小悪魔的な悪女役が評判を呼んだ。TBS系「リコカツ」のスピンオフ作品で、パラビで配信された「リコハイ!!」でも、主人公の専業主婦の夫の不倫相手役を演じた。

「悪女なんですけど、不倫でも、その人にとっては葛藤や背景はあると思うんです。なので、だからこういうことをしてしまうんだっていうことを理解して演じてはいます」。悪女役が評判なことについても「そう見られているのは、ある意味その役をまっとうできているので、役割を果たしているのかな」。

子どものころから、家族でNHK大河ドラマを見ていたという。強い女性に憧れており、大河でそんな女性を演じることが目標だ。「強い女性、芯のある女性を演じたいと思っています。深みを出せる女優になりたいですね」。憧れの女優は何人もいるとした上で、大河ドラマ「篤姫」に主演した宮崎あおいの名前を挙げた。

「子どもながらに、宮崎さんの芝居に引き込まれました。1年間で、幼少期から晩年まで演じきるのはスバらしい。それも、どの時代の年相応見えたのが衝撃的でした」と振り返った。