東京五輪で史上最多5個の金メダルに導いた、柔道男子代表前監督の井上康生氏(43)と東原亜希(39)夫妻が25日、東京・よみうりホールで行われた、第14回ペアレンティングアワード授賞式で夫婦部門を受賞した。

授賞式終盤のトークセッションの中で、東原は井上氏について「(世間一般は)冗談1つ言わないように思っているみたいですけど、家でも私よりずっとしゃべっているのが主人。天然なところがあるので、子供たちに突っ込まれている」と、家庭での井上氏の姿を明かした。その上で「子供と遊ぶのがうまいし、お風呂に入れてくれ、洗濯をたたむのも、してくれる」とも語った。

横で聞いていた井上氏は若干、口元をゆるめ「いきなり、僕のイメージを崩すような発言をして、困るなと」と、東原の赤裸々トークに照れ笑いを浮かべた。その上で「私もしゃべりますし、普通の人間であることをご理解いただきたい」と強調した。

その上で、東京五輪後に帰宅した際の、4人の子どもたちの反応について触れた。「帰ってきて、第一声が『パパ、げっそりしているね』と。行った日、帰ってきた日(の見た目)が違うようですね。紙ですけど、でっかいメダルをくれてうれしい思いがしました。でも2秒後に投げ捨てられ…気持ちが、それほどなかったのかなと」と笑った。

井上氏は、夫婦円満の秘訣(ひけつ)について聞かれると「(家庭内で)別に仕事の役割を決めているとか、そういうのはなくて、気付いたことは率先してやるように心がけています。シャンプーの詰め替えも、面倒くさい…でも、やった後の妻の感触が良い。妻の顔を見て気付かされた」と笑顔で語った。東原は「しつこいくらいにありがとうと言って…次につながるように。コミュニケーションですかね? ありがとう、もそうなんですけど、ささいなことを伝える」などと語った。

コロナ禍で、家族で過ごす時間も増えたという。東原は「結婚…何年ですか? もう13年、年間3分の1、家に入ればいいかなという感じだったのが、コロナ禍で初めてこんなに一緒にいて…子どもたちも。家族の絆が強まった」と振り返った。