柄本佑(35)が、庵野秀明監督(61)の映画「シン・仮面ライダー」(23年3月公開)で、仮面ライダー第2号・一文字隼人を演じることが分かった。1日、公式サイトが発表した。

「仮面ライダー」という作品にとって、仮面ライダー第2号役に柄本が決定したことを、元日に発表したのには大きな意味がある。ちょうど50年前の1972年(昭47)1月1日にTBS系で放送された「仮面ライダー」40話「死斗! 怪人スノーマン対二人のライダー」で、藤岡弘、(75)演じる仮面ライダー1号・本郷猛と、佐々木剛(74)演じる仮面ライダー第2号・一文字隼人が初のそろい踏みを果たした。その“記念日”に、仮面ライダー・本郷猛役の池松壮亮(31)と並び立つ柄本を発表したのだ。

そもそも、仮面ライダー第2号・一文字隼人が誕生した背景には、藤岡が「仮面ライダー」の撮影中に起きた事故で重傷を負ったという事情があった。藤岡が71年5月29日放送の第9話「恐怖コブラ男」、同6月5日放送の第10話「よみがえるコブラ男」の撮影中にオートバイに乗っていて転倒し、左大腿(だいたい)部開放性粉砕骨折で全治6カ月と診断され、入院。そのため、本郷は海外のショッカーと戦うために日本をたち、後継の新しい仮面ライダーとして一文字が日本を守る、というストーリーが生まれた。

図らずも池松は、21年9月30日に都内で行われた会見で自身の出演が発表された際、右足首に包帯を巻き、松葉づえを突いて登場。「いきなり、こんな姿でよく分からない感じになっていますが。これから撮影し、アクション練習を詰めていたところ靱帯(じんたい)を…。1週間、足をつくなと」と告白。不幸中の幸いだったのは、藤岡のように重症ではなかったことで「撮影には支障なく。主人公が、ちょっと改造手術に失敗し、撮影に支障はないと書いてください」とケガについて説明し、苦笑いした。