英歌手アデル(33)が20日、開幕予定だった21日に米ラスベガスでの長期公演を新型コロナウイルスを理由に延期することを涙ながらに発表した。

インスタグラムに投稿された92秒の動画でアデルは、新型コロナと物流の遅延で予定通りショーを行うことが困難だったと理由を明かし、楽しみにしていたファンに直前に延期を発表せざるを得なかったことを謝罪した。

2017年の世界ツアー以来およそ5年ぶりのステージになるはずだったが、アデルによるとスタッフのおよそ半数がコロナに感染して離脱を余儀なくされたほか、サプライチェーン問題で機材などの配送が遅れ、ショーの準備が間に合わなかったという。

「ソリー(ごめんなさい)」と何度も謝罪したアデルは、「30時間以上寝ずに起きたまま、なんとかしようとしたけど、時間切れになってしまった」と語り、「恥ずかしくて、すでにラスベガスまで来てくれていたファンには本当に申し訳ない」と涙を見せた。

アデルは21日から4月16日まで、シーザー・パレス・ホテル内のコロシアムで長期公演を行うことが発表されていた。アデルによると全日程のスケジュールを変更する予定だというが、新たな日程については決まっていない。

昨年11月にリリースした新アルバム「30」を引っ提げての長期公演のチケットは、110ドル(約1万2100円)から6160ドル(約67万7600円)で販売され、ビルボ-ド誌によると前売りで5000万ドル(約55億円)の売り上げを記録する最も入手困難なショーとして注目されていた。

アデルは同公演で1回あたり68万5000ドル(約7535万円)のギャラを手にすると報じられていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)