大統領記録法に基づき公的記録として保存義務がある公文書をホワイトハウスから持ち出していたことが発覚したトランプ前大統領が、今度は在任中に公文書をトイレに流していた疑いが浮上している。

米ニューヨーク・タイムズ紙のホワイトハウス特派員マギー・ハバーマン氏が今秋に出版予定の著書の中で、トランプ氏が定期的に書類をトイレに流していた可能性を指摘していることが分かった。

10日にCNNに出演したハバーマン氏は、ホワイトハウスの職員が居住区域にあるトイレが詰まっているのを何度も見つけ、修理業者を度々呼んでいたと指摘。そして、技術者はパイプの中からぬれて固まった文字が印刷された大量の紙の塊を発見したと明かした。それはノートだったり、ポストイットなどそれ以外の紙片だったりさまざまで、書かれていた内容までは不明だが、職員たちはトランプ氏が紙をトイレに流していたと信じていたという。真相は分からないながらもトイレットペーパー以外の紙をトイレに流す行為は、過去に公文書を破って捨てていたことからも何かを隠蔽(いんぺい)しようとしていた可能性も考えられると話した。

また、ハーバーマン氏は著書の中でトランプ氏が退任後も北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記と連絡を取り合っていると側近たちに話しているとの証言にも触れていると言い、トランプ氏は著書が出版されることを恐れているとインサイダーは伝えている。トランプ氏は「フェイクニュース」と報道を否定。一方のハーバーマン氏の主張に対しても、なぜスクープ記事としてすぐに報じなかったのか批判の声も上がっているが、「著書の取材の過程で最近になって知った」とトランプ氏の在任中はこの事実を知らなかったと釈明した。

トランプ氏の公文書破棄を巡っては、粉々に裂いてしまう癖があり、ホワイトハウスの職員がそれを拾い集めてテープでつなぎ合わせて元通りに修復していると報じられており、昨年1月に起きた米連邦議会襲撃事件の真相究明を進める下院特別委員会に提出された資料の中にもテープで修復された書類があったことが分かっている。

先月には、国立公文書記録管理局がトランプ氏が現在暮らす米フロリダ州の別荘から段ボール15箱分の公文書を回収したことも明らかになっており、その中には「ラブレター」と呼んでいた金総書記からの書簡も含まれていると報じられている。トランプ氏は、不適切な記録管理が明らかになっただけでなく、不正に公文書を持ち出した記録法違反の疑いも持たれている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)