米俳優トム・クルーズ(59)が18日、フランス南部で開催中のカンヌ国際映画祭に30年ぶりに登場し、サプライズで名誉賞パルムドールが贈られた。

1986年公開のヒット作「トップガン」の36年ぶりとなる続編「トップガン マーヴェリック」が特別上映されるのに合わせてレッドカーペットに登場。会場は仏空軍のアクロバット飛行隊「パトルイユ・ド・フランス」による曲芸飛行も披露されるなどお祭りムードとなった。

クルーズがカンヌ映画祭に登場するのは「遥かなる大地へ」(1992年)以来となる。同作は2020年の公開予定だったが、新型コロナウイルスの影響で複数回公開が延期され、ようやく今月末の公開にこぎつけていた。

タキシードに黒のちょうネクタイという装いで登壇したクルーズは、「皆さんの顔を見られ、素晴らしい夜で、素晴らしい時間です。最初の「トップガン」から36年がたち、パンデミックのために公開を待たなければいけませんでした。この映画は夢でした。マスクなしで皆さんの顔を見たいだけです。私たちはあなたたちのためにここにいます。私は皆さんのために映画を作っています」とスピーチ。

パルムドールを受賞したクルーズに会場からは大きな拍手が送られたという。バラエティー誌によると、上映後は5分間にわたるスタンディングオベーションを受け、批評家からも高い評価を得たという。

パルムドールはこれまで仏女優カトリーヌ・ドヌーヴや仏アラン・ドロン、米女優ジョディ・フォスターら15人が受賞している。(ロサンゼルス=千歳香奈子)