Amazonプライムビデオが25日、都内で新年発表会「Meet the Producers 2023」を開催。TBS系で1986年(昭61)5月から89年4月まで放送された「痛快なりゆき番組 風雲! たけし城」の令和版「風雲! たけし城」を4月下旬から順次、世界配信すると発表した。挑戦者を全力で応援する攻撃隊長には、オリジナル版から34年の時を経て谷隼人(76)が続投し、新・攻撃隊長には声優の木村昴(32)が就任した。

谷は「34年前、40代に5年弱やらせていただいた。復活するということでビックリした。本当に思い入れがあったので、うれしかった。楽しかった。やりました」と力を込めた。木村は「大変、驚きましたし、光栄な気持ちでいっぱい。90年生まれの、僕が生まれる前にやっていた作品。世代ではないんですが、生まれてから思春期に至るまで、耳に入る伝説の番組。令和の新隊長として携わらせていただき、しかも谷隊長と一緒。とっても楽しかった」と喜んだ。

“令和版”の撮影は既に終えている。TBSの片山剛エグゼクティブプロデューサーは「たけし城」が34年前に日本で放送を終了しながら、今も世界各国で配信、放送がなされており、昨年もリメーク版を撮影した国がある「生き続けたコンテンツである」と強調。その上で「正直、大変なものが撮れてしまった。オリジナルを、ちゃんと復活させ、超えられるかと、すごく心配、ドキドキしたら、笑いが止まらなく、疲れるほど撮影は楽しかった。すごい手応えを感じています。コンプライアンスに、お応えしながら作ることが出来た。最新の技術もあり、コンプライアンスにお応えしながら作ることが出来た」と自信を見せた。

Amazonプライムビデオ・日本オリジナルコンテンツ責任者の早川敬之氏は「日本の誇る、唯一無二の素人参加番組をお届けすることが、お客さまへのミッションだと思い、TBSさんに制作をお願いした」と説明。その上で「Amazonスタジオにおける、他の海外での番組作りのノウハウに、TBSの培った番組制作の知見、技術が加わった新しい協力態勢で、壮大なスケールのゲームセットを作った。実現するために、海外から装置を輸入した」と語った。

片山氏は「我々、テレビの人間では考えられなかったほどの規模の番組を作ることが出来た。オリジナルにもあった竜神池、ジブラルタル海峡も、しっかり復活させ、かつ新しいゲームも、たくさん開発できた」と、オリジナル版のゲームも登場すると明かした。その上で「緑山スタジオの2万坪の広場から、こぼれ落ちるくらい、たくさんのセットを作った。『テーマパークで、お金を取れるんじゃないか』と言われるくらい。セットを作るため、土の広場にアスファルトを敷き、自分たちの移動も自転車、電動キックボードでやった規模」と胸を張った。

会場では、編集中のフッテージ映像も流された。たけし城や竜神池はパワーアップし、特に、たけし城は全面、LED照明となった。木村は「僕ら、一緒に城を攻めるので(挑戦者が)水に落ちると悔しいし、クリアすると本当にうれしいんですよ!!」と興奮気味に語った。谷も「あの頃よりバージョン、スケールアップした令和版の、たけし城。(フッテージ映像の)3分で、こんなに楽しめる。本当、導入部ですよ」と声を大にした。