乃木坂46が22日、横浜アリーナで、デビュー11周年記念「11th YEAR BIRTHDAY LIVE」を開幕した。グループにとって3年ぶりに“声出し”が解禁され、ファン1万2000人から大歓声を浴びた。

   ◇   ◇   ◇

11年間の歴史の重みとともに、着実な世代交代を印象づけた3時間強だった。ファンからの楽曲リクエストランキングでは、3期生の山下美月(23)の初センターシングル「僕は僕を好きになる」(21年)や、4期生の賀喜遥香(21)センターの人気曲「I see…」(20年)など、3期生以降がセンターを務めた近年発売のナンバーが多くランクインした。

特にレコード大賞を受賞した代表曲でもある17年の「インフルエンサー」(白石麻衣と西野七瀬のダブルセンター)、18年の「シンクロニシティ」(白石センター)がともに20位圏外だったのは意外だった。以前から楽曲ランキング上位常連だった西野センターの人気曲「他の星から」などの名前もなかった。古くからのファンとしては少し物寂しさもあったかもしれないが、同時に時代の移り変わりを感じさせた。

関係者によると、3期生、4期生、5期生が加入してブレークするたびに、明らかに新たなファンが増加しているという。もちろん結成初期から応援するファンも少なくないが、時の経過や人気メンバーの卒業のたびに一定数が離れていくのも事実だろう。ファンもメンバーも入れ替わりつつ、10年単位で人気や勢いを持続している女性アイドルグループは異例だ。

長年グループを支えたレジェンドメンバーたちの功績はもちろん大きい。ただ、今も確かにステージで輝くメンバーたちの姿がある。先輩たちの名前に頼らずとも、これからも「乃木坂46」としてファンを魅了し続けていく。【横山慧】