極楽とんぼ加藤浩次(53)が、31日に最終回を迎えた日本テレビ系「スッキリ」(月~金曜午前8時)MCとして、番組ラストで「おれムチャクチャ更生したなと思ってます」とあいさつした。

ラストは宮本浩次と東京スカパラダイスオーケストラによって加藤の推し曲「俺たちの明日」を生演奏され、廊下からスタジオまで詰めかけた歴代スタッフらが映される演出。演奏後に加藤は「最高でした。すばらしい。オリジナルのスッキリスタッフも集まって最高の締めくくりができました」と感慨深げな表情をみせた。「17年の間にいろんな方に携わってもらって、いろんな皆さんに来てもらって、なつかしいなという人もいれば。今、心に浮かんだ言葉といったら、感謝しかないです。本当に感謝です。これにかかわってくれたスタッフのみなさん、技術さんも含め演者のみなさんもそうです。僕本当に、感謝しかない」と熱く語った。

その後、出演者からのあいさつが終わると、加藤が改めて最後のあいさつをした。「今から何しゃべろうかな、って考えてたりしてたんですけど、まとまらなくて」と前置きすると、「考えてみたら僕、19歳の時に、15万円だけ握り締めて東京出てきたんです。それが19歳の時で今53(歳)です。34年たっているんです、東京出て。で、『スッキリ』やらせてもらったのが17年。半分。僕が北海道から15万握り締めて出てきた半分が『スッキリ』。僕なんか本当に芸人時代は暴れん坊でアイドルぶん投げたりとかしているキャラクター。そんな人間をこの場所に立たせていただいて、僕自身、1年かそこらで終わるだろうと思っていました。でもこれが17年続いたというのは、スタッフの皆さんと演者の皆さんと、皆さんのおかげと、あらためて思っていて」と振り返ると、「なんかね、東京出てきて34年で、17年間『スッキリ』やって、半分『スッキリ』があって、おれムチャクチャ更生したなと思ってますよ」と話し、スタジオは拍手喝采。「『スッキリ』という番組が、スタッフの皆さん、演者の皆さん、見てくれている視聴者の皆さんが良い方向に導いてくれたなというのが、本当に実感しています」と振り返った。

加藤は少し目をうるませながら「そして、17年という月日は、それぞれの思いだと思うんですけど、ここ17年を振り返ってみたときに、時代というのがすごい変わっているな、という印象があって。『スッキリ』テリー(伊藤)さんと始めた時は、寛大というか、もっとゆるかったというか、それがどんどん…。厳しくなることがいいこともあると思うんですよね。すごい、いいこともあるんだけど、その半面、やっぱり息苦しいなとか、生きづらいって思ってしまう人もいるかもしれない。そういった者の、ちょっとした気の抜ける場所として『スッキリ』を頑張ろうと僕はやってきたんですけど、これ、17年という月日で時代も変わってます。『スッキリ』の役割はもう、僕は果たした、と思っています。次の番組、そしてテレビの新しい未来のために、『スッキリ』はここで終わって、次に進む。僕も含めて次に進みたいと思います」とメッセージ。

「そして最後に、17年やった自分に言いたいと思います。17年間できるの、当たり前じゃねえからな!」と絶叫し、「ありがとうございました。ありがとうございました。さようなら」と2度、深く頭を下げた。

冒頭では、番組テーマソングを手がけていた東京スカパラダイスオーケストラの生演奏でスタート。2017年10月から2021年3月まで番組サブMCを務めていた同局の水卜麻美アナウンサー(35)もゲスト出演し、25日に発表した俳優中村倫也(36)との結婚を祝福されていた。

番組は06年4月にスタート。この日をもって17年間の放送の幕を閉じる。4月からは後番組として「DayDay.」(月~金曜、午前9時)がスタート。2月末でNHKを退局した武田真一アナウンサー(55)と南海キャンディーズ山里亮太(45)がMCを務める。