「最速最強」のキャッチフレーズで日本を代表する麻雀プロ、多井隆晴(おおい・たかはる=51)は「麻雀星人」の異名でも知られ、日々ストイックな麻雀漬けの生活を送っている。インタビューでは麻雀愛もさることながら、トッププロとしての義理堅さも印象的だった。

多井はかねてアイドル好きを公言している。数年前、ファンから乃木坂46の推しメンを聞かれ、西野七瀬(29)と答えていた。ただ、この2、3年は答えが中田花奈(29)に変わった。ちょうど中田の冠麻雀番組がスタートしたり、麻雀カフェをオープンしたりしたタイミングだ。中田は21年に日本プロ麻雀連盟のプロテストに合格している。

いわゆる“推し変”の理由はズバリ麻雀だろう。多井は「麻雀って結構リスクがあるというか。グラビアアイドルの方とかも『麻雀やってます』って言っただけで人気が落ちちゃうとか、イメージが悪くなるとか、そういう可能性もあると思う」とし、「それでも麻雀についてつぶやいてくれたり、公表したり発信してくれる人は、やっぱり応援しないと」と説明した。

「麻雀」を背負うトッププロならではの思いがあった。「麻雀で傷つく時がいつか来るんですよ。例えばチョンボしてしまったら、たたかれたり。でも、やっぱり麻雀でいい思いをしてもらいたいですから。麻雀できつい思いをする分、どこまで返してあげられるか分からないですけど、麻雀でいい思いもしてもらわないと」と言葉に力を込めた。

アイドルだけではなく、Vtuberも同様だ。自身のYouTubeチャンネル「たかちゃんねる」で、Vtuberとコラボして麻雀ゲームの生配信などをしている。「他の仕事を蹴ってでもコラボしています。Vtuberさんも麻雀でたたかれてつらい思いしていたりするので、やっぱり少しでも応援できないかと思って」と明かした。

多井が「渋谷ABEMAS」の一員として史上初の2連覇に挑む麻雀プロリーグ「Mリーグ」には、俳優萩原聖人(52)やモデル岡田紗佳(29)らのタレントも所属している。「萩原さんとか岡田さんとかも、同じように尊敬しています。麻雀プロになったことで嫌なことも辛いこともあると思うし、その分少しでも応援できないかな、とは常に思ってます」。一方で優勝を争うライバルでもある。「もちろん、いざ卓を囲んだら負けないぞって気持ちはあります。ただ、僕らはある意味舞台を盛り上げる共演者なので。その舞台が終わったら、仲良くしゃべればいいなと思っています」と話した。

18年の「Mリーグ」初年度、当時ABEMASの監督で、「Mリーグ」のチェアマンでもある藤田晋氏から1位指名され、ABEMASに加入した。昨季悲願の初優勝を果たしても、同氏への恩は決して忘れない。「もちろん、まだ返しきったとも思っていないですし。それがなかったらもう辞めていると思います」ときっぱり。麻雀界を代表するプロらしい、どこまでも義理堅い男だ。【横山慧】