日本テレビは21日、アニメ制作会社「スタジオジブリ」を子会社化すると発表した。同日の取締役会で決議された。契約締結は10月6日を予定する。

同局取締役専務執行役員の福田博之氏が代表取締役社長に就き、宮崎駿氏は取締役名誉会長、鈴木敏夫氏は代表取締役議長となる。

連名の文書では、子会社化に至る経緯を説明。宮崎氏は現在82歳、社長の鈴木氏も75歳となり、スタジオジブリは長らく後継者問題に悩んできたという。宮崎氏の長男でアニメーション監督の吾朗氏も後継者候補として検討されてきたが、「宮崎吾朗自身としては、『一人でジブリを背負うことは難しい、会社の将来については他に任せた方が良い』との考えから、それを固辞してきました」。その中で「先般、永年にわたり親しく付き合いのあった日本テレビとスタジオジブリの間で話し合いが始まったのでした」と明かした。

スタジオジブリとしては「これまでのスタジオジブリの価値観を尊重しながら長く付き合いを続けてきた日本テレビだからこそ、スタジオジブリの『もの作り』やブランド価値を永続的に守ることができると確信した」、日本テレビとしても「国内はもとより海外でも多くの人に愛される作品を生み出してきたスタジオジブリを子会社化してこれまで以上に支援していくことは、日本テレビグループ全体の企業価値の向上に大いに資するものと考えました」としている。