石井裕也監督(40)が「月」「愛にイナズマ」で監督賞を受賞した。27日に日刊スポーツ公式YouTubeチャンネルでプレミア配信された特別番組内で発表された。

「月」では16年に神奈川・相模原市の障がい者施設で起きた事件をモチーフに、辺見庸氏が発表した同名小説を、宮沢りえ主演で映画化。「愛にイナズマ」は主演女優賞の松岡茉優が、夢を奪われながら家族とともに反撃を期す若手映画監督を演じた物語。マスクを小道具として多用しながらアフターコロナの世界や人々の心を描いた。石井監督の監督賞は17年「夜空はいつでも最高密度の青色だ」以来。

▽石井裕也監督コメント

このたびは、名誉のある賞をいただけて、本当にうれしく思っています。ありがとうございます。監督賞は…言うまでもないんですが、スタッフ、出演者、関係者、皆さんでいただいた、皆さんに対していただけている賞だと…そのように受け止めています。本当に感謝しています。今回は「愛にイナズマ」主演女優の松岡茉優さんも主演女優賞をいただけたということで、正直、俳優さんが評価されるということが、監督としては一番うれしいです。松岡さん、おめでとうございます。

◆石井裕也(いしい・ゆうや)1983年(昭58)6月21日、埼玉県生まれ。大阪芸大卒。09年に「川の底からこんにちは」で商業映画デビューし、同作で第53回ブルーリボン賞で史上最年少の27歳で監督賞を受賞。13年「舟を編む」で、日本アカデミー賞最優秀作品賞と最優秀監督賞の2冠。

◆月 元有名作家の堂島洋子(宮沢りえ)は、夫昌平(オダギリジョー)と二人暮らしする中、重度障害者施設で働き始めた。絵が好きなさとくん(磯村勇斗)作家を目指す陽子(二階堂ふみ)ら同僚と出会うが、他の職員による入所者への暴力を目の当たりにする。

◆愛にイナズマ 折村花子(松岡茉優)は、空気を読めないが魅力的な舘正夫(窪田正孝)と運命的に出会う。夢の映画監督デビュー目前にだまされ、企画まで全て奪われながら反撃を決意。父治(佐藤浩市)兄誠一(池松壮亮)と雄二(若葉竜也)のダメ家族が抱える秘密を映画にして世の中を見返すと息巻く。