俳優渡辺謙(64)が21日、都内で米俳優アンセル・エルゴート(30)と共演する、WOWOWで放送のハリウッド共同制作オリジナルドラマ「TOKYO VICE Season2」(4月6日開始、土曜午後9時)舞台あいさつに出席し、窪塚洋介(44)と24年ぶりの“再会”に信頼関係をのぞかせた。

この日の会場は地上49階建て、約266メートルの高層ビルの46階で、舞台となる東京の夜景が見渡せるとあって、イベント内でもガラス越しに披露された。世界的俳優の渡辺も「やっぱり東京ってすごいでかい。いろんな所に繁華街が点在して、国会議事堂、皇居。こんな街は世界にない」と目を奪われた。アンセルが「東京は本当に最高です!」と感動する中、夜景をながめる窪塚は「この高さは無理ですわ!」と04年6月、自宅マンション9階から転落し、当時の大ニュースになった“自虐ネタ”をぶっ込んだ。会場が笑いで包まれると、渡辺も思わず「ネタか?」とツッコみ。息の合ったかけあいで盛り上げた。

渡辺と窪塚は、TBS系ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」(00年)でも共演し、同ドラマでは、窪塚が「カラーギャング集団」の“キング”で、渡辺はギャングたちを追う警察官役だった。くしくも今回も、渡辺が刑事、窪塚がヤクザの敵対する間柄。窪塚は以前、ロンドンでこっそり渡辺の舞台を観劇したことを明かし「楽屋の入り口から中を見たら、謙さんがみんなをねぎらってるのが見えて。もうちょっとちゃんと人間になってから会おうかな。今は会えない、と。またご一緒できてよかったです」。渡辺は「大人になったな。地下から来るマグマのようなエネルギー。久々にそういう窪塚に会えてうれしかった」。窪塚も「また一緒に共演できてうれしかったです」と感慨深げな笑みで見つめ合った。【望月千草】

◆TOKYO VICE 1990年代の東京のアンダーグラウンドが舞台。日本の大手新聞社に就職したアメリカ人の青年ジェイク(アンセル・エルゴート)が、警察担当として事件を追いかけるうちに刑事・片桐(渡辺謙)と出会う。大都会として憧れられた、東京のリアルで凶暴な裏の姿を描く。Season2ではジェイクがより深く、裏社会の犯罪に切り込み、自分自身や身近な人々の命が恐ろしい危機にさらされていることに気が付く。