女優深町友里恵(32)が22日、都内で、主演映画「幽霊はわがままな夢を見る」(グ・スーヨン監督、6月29日から全国順次公開)試写会に登壇した。

同作は、俳優加藤雅也(60)がともに山口・下関市出身のグ・スーヨン監督と深町に「下関発のオリジナルムービーを」と呼びかけ実現。女優になる夢破れ、自らの才能に絶望した三十路(みそじ)の主人公・ユリが、自分を見つめ直し生きる希望を取り戻していく姿を描く。

同作で映画初主演の深町は「すごいご縁で今回の映画につながりました」と笑顔。「最初は『なんだこの奇跡みたいな話は』みたいなところから始まって。地元で、年齢も役柄も少し自分に近しいところがあったので、不思議な感覚で撮影していました」と振り返った。

グ・スーヨン監督は深町について「おとなしいけど、目の奥に『クソー!』っていうポテンシャルというか、『なんで私が評価されないんだ』っていう役者独特の悔しさがギラギラしていた」と語った。「(深町が)おとなしくて真面目な役しかやったことがないんですよ。今回は乱暴者(の役)に逆張りしました」。

同作の舞台・下関でオーディションを行い、勝ち残った現地キャストも多数出演。グ・スーヨン監督は「下関でロケした映画ではなくて、下関の人と作ってるんです。お金も協賛していただいて」と笑顔。「映画というのはある種閉塞(へいそく)された業界。でも今は誰でも撮れる時代になったんだなって。若者に希望を与えられるようなちっちゃい作品になれば」と語った。