SixTONESが22日、東京ドームで、初の4大ドームツアー千秋楽公演を開催した。

360度客席に囲まれたセンターステージや生バンド演奏と、積極的に初の試みを重ねる攻めの姿勢を貫いた。大量の炎あり、水ありのド派手な演出を連発しファンを魅了。全10公演で51・5万人を動員し、新たな歴史を刻んだ。

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規格外の登場シーンだった。オープニングで生バンドの重低音が響く中、中央から6方向に伸びた花道の先端、3階席相当の高さに達する巨大クレーン「ロックレーン」の上に、6人がそれぞれ立っていた。ファン5万5000人は頭上を見上げた。大歓声とどよめきが交錯した。ジェシー(27)は「東京ドーム、騒ぐ準備できてるか! ストレス発散しに来たんだろ!? ぶちかまそうぜ!!」と叫び、会場を揺らした。

レーザーの光が舞い、何度も火柱が上がった。ツアータイトル「VVS(バイブス)」の通り、一級品の熱量でドームを包み込んだ。高地優吾(年齢非公表)は「今日ラストだぞ。バイブス上がってるか!?」とアピール。田中樹(28)も「360度上から下まで、誰ひとり気を抜くなよ! 最後までお前らと俺たちの最上級のバイブス、ぶつけ合っていこうぜ!」と呼びかけた。

20年1月にデビューし、今年5年目に入った。5月1日には結成9周年を迎え10年目へと向かう。磨き上げた独自の音楽性は、同じSTARTO ENTERTAINMENT所属の他グループとも一線を画す。360度客席に囲まれたセンターステージにも初挑戦し、自分たちのものにした。松村北斗(28)は「曲の新しい見え方も分かった。このタイミングでやっといてよかったなと思うステージングでした」と笑った。

ライブ後半では、きらびやかなデコトラの天井に乗って登場し、アリーナ外周を移動しながら何度も跳びはねるシーンも。田中は「俺たち本当にバカなんで、とにかく見た目が派手なものがいいと伝えて。スタッフさんが実現してくれたんです」と感謝した。

ドームでの単独ライブは、昨年の2都市5公演から今年は4都市10公演と倍増した。高地は「いつか5大ドーム行けたらいいよね!」と声をかけ、ジェシーは「いやいや、もっと上に行くっしょ! 5大(ドーム)、6、7、8って行けたらいいな~」とおどけて、森本慎太郎(26)も「スタジアムも行こうぜ!」と返した。前代未聞の“8大ドームツアー”も、ジョークに聞こえないほどの勢いを感じさせたステージだった。【横山慧】