グラミー賞を6度取るなど世界的に活躍した米サックス奏者、デヴィッド・サンボーンさんが12日午後、死去した。78歳。公式SNSで発信され、海外メディアも伝えた。前立腺がんで闘病中だった。
公式SNSで「グラミー賞を6回受賞した世界的に有名なサックス奏者、デヴィッド・サンボーンの訃報を、悲しく重い気持ちでお届けします。サンボーン氏は、合併症を伴う前立腺がんとの長期にわたる闘病の末、5月12日日曜日の午後、逝去しました」と記された。18年から前立腺がんを患っていたが、最近までコンサート活動を継続。来年までスケジュールが入っていたという。
1945年7月30日フロリダ州タンパ生まれ。幼少時に小児まひを患い、リハビリのためサックスを始めた。兄弟のブラスグループ、ブレッカーブラザーズ参加で頭角を現し、75年にデビュー。78年には日本人ピアニスト深町純が中心となり有力ミュージシャンが集まった「ニューヨーク・オールスターズ」にも参加した。80年アルバム「ハイダウェイ」大ヒットでゴールド・ディスクを獲得。81年「夢魔(Voyeur)」グラミー賞最優秀R&Bインストゥルメンタル賞を受賞し、以降、トッププレーヤーの地位を不動のものとした。
エリック・クラプトンとの親交が深いことでも知られ、メル・ギブソン主演の映画「リーサル・ウエポン」シリーズの音楽に共に参加。ライブでもたびたび共演した。他、ベーシストのマーカス・ミラーを筆頭に、ジェームズ・ブラウン、イーグルス、ブルース・スプリングスティーン、ビリー・ジョエル、スティービー・ワンダー、デビッド・ボウイ、ザ・ローリング・ストーンズら、数々のトップミュージシャンと共演してきた。
来日公演も多数開催。特に1992年に「マーカス・ミラー・プロジェクト・FEATURING デイヴィット・サンボーン」として出演した屋外ジャズフェスティバル「ライブ・アンダー・ザ・スカイ(Live Under the Sky)」での圧倒的な演奏は、ファンの間で語り草となっている。
演奏の特徴は、高い技術を誇りながらも情緒的で歌うような音色とメロディーを奏でることで、しばしば「泣きのサンボーン」「官能的」などと表現された。ビギナーにもなじみやすくコアなファンにも支持される演奏で、ジャズ、フュージョンからロック・ポップスまで幅広いジャンルで活躍した、アルトサックスの第一人者だった。



