歌手で俳優武田鉄矢(76)が12日、フジテレビ系「サン!シャイン」(月~金曜午前8時14分)に生出演。92歳で死去したことが発表された俳優仲代達矢さんについて「遠い背中ですけど、追いかけたくなる役者さん。ついて行きたくなるんですよね」としのんだ。

俳優仲代達矢(なかだい・たつや)さん(本名元久=もとひさ)は8日午前0時25分、肺炎のため、都内の病院で死去した。92歳。11日、主宰する無名塾が発表した。

武田は「やっぱりねぇ。ショックでしたね。あの、遠い背中ですけど、追いかけたくなる役者さんですよね。若いときから年を取って加齢していくんですけど、どんどん顔が良くなるんですよね。これはね、ついて行きたくなるんですよね」と、年を重ねてなお魅力を増していった仲代さんの存在感に言及。「風貌が、いろんな役をやっていくうちに鍛えられるんでしょうね。容姿じゃないんですよ。容姿じゃなくて風貌なんですよ。それはね、やっぱり自分で作っていかないといけないんですよね。そうなんです。年に任しちゃいけないんですよ」と、仲代さんが長年のキャリアを重ねて身にまとったものをたたえた。

番組は、照れ性だったといい、克服のために京王線の車内で「私は役者のタマゴです。これから朗読しますので聞いてください」と言って始める京王線千歳烏山駅-新宿駅間での詩や戯曲の朗読を約1年間続けたというエピソードを紹介。武田は「すごいと思うのは、いい俳優さんて、そうなんですよ。一番似合わない服を着て、一番言いたくないセリフを言って、一番体調の悪い時にそのシーンをやって、最も見事に演じる人が名優なんですよ」と語った。

佐々木恭子アナから「仲代さんご自身も、『俳優でなく役者と呼ばれたい』とおっしゃっていた。その矜持は」と問われた武田は「俳優っていうのは頭から、セリフから役を作っていくんですけど、役者というのは足下から作っていくという。正確にセリフを伝えようとする俳優さんに対して、役者さんというのは、うめき声でさえも、吐息でさえも、その人のセリフにしていく。その違いが役者にこだわれた言葉1つに表れているんじゃないですかね」と語った。

共演経験のあるMCの谷原章介が「だからこその存在感、説得力。何も言葉を発さなくても、仲代さんがじっと何かを見つめているだけで、こちらはひきつけられる。本当に日本にとって希有(けう)な、素晴らしい役者さんでした。改めてお悔やみを申し上げます」と語ると、武田は「グッドラック」と語った。