ピアニストの角野隼斗(30)が29日、「屋内のソロピアノリサイタルで販売されたチケットの最多枚数」を達成し、ギネス世界記録に認定された。同日、Kアリーナ横浜でキャリア最大規模の「角野隼斗 ピアノリサイタル “Klassik Arena” supported by ロート製薬」を開催し、チケット販売枚数1万8546枚を記録。同所で初開催となったクラシック音楽の公演で、若きピアニストが金字塔を打ち立てた。
1階から7階まで、超満員の観客から拍手が降り注いだ。ギネスワールドレコーズ社から認定証を差し出されると、凜(りん)としたピアノの音色とは打って変わって、照れくさそうに破顔一笑。「こんなにたくさんの人の前でピアノリサイタルをできる日が来るとは思っていませんでした。忘れられない日になったと思います」と深く感謝した。地上約40メートルの高さを誇る最上階まで、ぎっしり埋まった観客席を見上げた。
21年に第18回ショパン国際ピアノコンクールでセミファイナリストに入り、注目を集めた。この日、1つ偉業を成し遂げたが「一番うれしいのは、音楽家としてやりたいことをやりたいようにできて、たくさんの人に届けて分かち合うことができること」と信念を持つ。その言葉通り、YouTubeチャンネルでの意欲的な活動、フィギュアスケート男子の鍵山優真(22)への楽曲提供など、裾野が広い気鋭の音楽家。より視線を集めることになりそうだ。
今公演では、ベートーベンの名曲「ピアノ・ソナタ第14番 月光」など、アンコール含め全14作品を披露した。【望月千草】
◆角野隼斗(すみの・はやと)1995年(平7)7月14日、千葉県八千代市生まれ。幼少期からピアノを学び、開成高、東大工学部を経て、東大大学院情報理工学系研究科修士課程を修了。21年に第18回ショパン国際ピアノコンクールでセミファイナリストとなり注目を集める。音楽と情報工学の両面での研究成果が評価され、東大総長賞(学長賞)を受賞。「Cateen(かてぃん)」名義で活動するYouTubeチャンネルは登録者数150万超、総再生2億回以上。



