脳科学者の茂木健一郎氏が17日、YouTubeチャンネルを更新。フィンランドの国会議員やミスコンテスト「ミス・フィンランド」でグランプリとなった女性らがSNSでアジア人を揶揄(やゆ)するポーズとされる、両手の指で目尻を引き上げる“つり目”写真をアップした騒動について私見を述べた。
茂木氏は、つり目ポーズの写真をアップした行為について「これは典型的な偏見ですよね」と言及。「ガチの科学的な話をすると、中国とかアフリカとかヨーロッパとかいろんな地域の顔のデータを取ってきて、目が本当につり上がっているのかどうかっていう比較検討してみたら、個人差が大きいわけですよ。はっきり言って。タレ目の人もいればつり目の人もいるし、それはヨーロッパだってフィンランドだってどこだってそうなんで。イギリスだってアメリカだって。だから中国の方だと目がつり上がってるっていうのは統計的な傾向というよりは偏見なんですよ、文化的に作られた」と説明した。
そうしたアジア人に対する偏見が生まれた背景について「よく言われてることですけど、ヨーロッパの方々が世界中を植民地化したときに人類学的な分類をするのが流行った。まあ疑似科学、エセ科学なんですけど。そんな中で人種の優劣みたいなことを言うような人も出てきた」と解説。また、「顔の特徴とか目の特徴ってその人の内面と結びつけやすいんで、例えばプッチーニの『トゥーランドット』に出てくる中国人の役人なんかが典型ですけど、ちょっと冷徹だとか大勢順応型とか、あまり良くない内的な心の状態とつり目を結びつける文化が生まれた、ミームが生まれた」と、名作オペラの登場人物を例に挙げて説明した。
一方で、「どこの国にもいろんな人がいるわけで、逆に言うと、フィンランドの方がみんな今回のミス・フィンランドのような方だというのも1つの偏見」と、行き過ぎた批判にくぎをさした上で、つり目ポーズ写真の投稿については「誰が何と言おうと偏見で、しかもあまりタチの良い偏見じゃない。ジョークとして面白おかしく投稿するようなものじゃない」とピシャリ。当該写真を投稿した人物らについて「率直に謝ったほうが良いと私は思います」とした。



