NHKは21日、都内の同局で定例社長会見を行い、24日に任期を迎える稲葉延雄会長(75)が退任あいさつを行った。
稲葉会長は「会長として最後の定例会見になります。3年の人気を振り返って総括的な所感を申し上げたい」と話し、「就任が決まった際、真っ先に考えたのはNHKが視聴者、国民皆さんから何を期待されているかということ。公共放送として何を成すべきか、原点から問い直す必要があると考えました。放送法などを踏まえて私が出した答えは、日々の生活を支える正確な情報や、暮らしを彩る良質な豊かなコンテンツを届ける、この1点に尽きる」と振り返った。
経費削減や組織改革、新インターネットサービス「NHK ONE」提供などの取り組みを挙げ「公共放送として社会の進歩と発展に貢献していく、その結果として健全な民主主義の発展に寄与していく。大きな成果を得ることができたのではないかと充実した気持ちでいる」と総括。「就任当時、外部からやってきて何も分からず、何ができるのかという、聞き流せないコメントをちょうだいしたことを覚えております。この3年間、高い志と少しの努力さえあれば、放送業界に関する専門知識を持っているか否かに関係なく、道は開けるいうことを証明できたのではないかと考えて、一連の施策を通じてお示しした。歴代の取り組みとは違うユニークなものになったんではないかと自負しております」と話した。
現副会長の井上樹彦氏(68)が後任となる。「井上次期会長を始めとする新執行部には高い志を持っていただいて、引き続き視聴者、国民の期待に応えていってほしい」と期待をかけた。
稲葉会長は昨年4月に初期の肺がんであることを公表し、治療にあたりながら仕事を続けてきた。今後のことはほとんど決まっていないとし「体調の治療にも少し時間を割り当てることができるかな。会長もすべての番組を見ることはできない。暇になりますものですから、豊かで人生に輝きを持てる番組を作っているかなと、楽しみに見てみたい」と話した。



