「国宝」(李相日監督)が、主演俳優賞の吉沢亮(32)はじめ、スタッフ部門併せて7冠に輝いた。吉沢は「栄誉ある賞を頂き、光栄でございます。たくさんの方が受賞し、現場ぶりにお会いでき、うれしかった。こんな素晴らしい皆さんとご一緒できた、素晴らしい現場だったと感じております」と感謝した。

吉沢は、自身が助演男優賞を受賞した20年2月のブルーリボン賞授賞式で、主演男優賞の中井貴一(64)が口にしたスピーチを口にした。「数年前、別な映画賞で頂いた時、僕は助演男優賞で呼んで頂いた。その時の主演男優賞の、中井貴一さんのスピーチが印象的で。『助演は取りに行くもの。主演は皆さんに取らせて頂くもの』とおっしゃったことが頭を駆け巡っています」と語った。

中井は、ブルーリボン賞の授賞式で、56年に「あなた買います」で主演男優賞を受賞した父の佐田啓二さんが「主演男優賞は監督、脚本家、助演のキャストに取らせてもらう賞。助演男優賞は自分で取りにいく賞。そういう俳優になりたい」とスピーチしたことを引き合いに「映画を代表してこの賞をいただいたつもりです」と語っていた。

吉沢は「李相日監督が(演じた立花)喜久雄に出会わせてくれて、たくさんのすばらしいスタッフ、キャストに支えられ、たくさんの方に『国宝』を愛して頂き、ここに立っています」とあいさつした。

スタッフ部門で李相日監督(52)が監督賞、奥寺佐渡子氏が脚本賞、ソフィアン・エル・ファニ氏が撮影賞、種田陽平、下山奈緒氏が美術賞、原摩利彦氏が音楽賞、白取貢氏が録音賞を受賞した。