2・5次元Vtuber女性アイドルユニット、あみゅどるがこのほど、日刊スポーツの取材に応じた。3月18日にデビュー2周年を控える中、“雑草魂”“ど根性”を武器に、放送中のアニメ「ほっぺちゃん~サン王国と黒ほっぺ団の秘密~」の主題歌に起用されるなど活躍の場を広げている。大手事務所には所属せず、バーチャルでもリアルでも全力で活動するメンバーたちが、メディア初のロングインタビューで、さらなる大きな夢に向かう3年目の意気込みを語った。【聞き手・横山慧】
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-今日はよろしくお願いします
倉持京子(リーダー) よろしくお願いします。もともとそれぞれ個人でやっていたVtuberが集まってできた2・5次元Vtuber女性アイドルユニット、あみゅどると申します。Vtuberの女性アイドルグループでは、姿を出してリアルでライブをするっていうのは珍しいと思います。オンライン配信やライブ、握手会とかでも活動しています。目指しているのは日本武道館で、いずれは東京ドームでもライブしたいと思っています。夢を掲げながら活動しています。
-3月に2周年を迎えます。これまではどのような活動を
倉持 1年目はファーストライブを開催して、最初は400人規模。セカンドライブでは1000人くらいの規模でライブをすることができました。他のアイドルさんと違うと思うのは、オンライン上での活動をほぼ毎日、全員が何かしらの配信をしているところが強みだと思っています。ファンの人たちと配信上でコメントとかでやりとりをよくしています。3年目も、声優さんの活動とか、アニメなどのタイアップとか、よりグループを大きくして、需要があるようなユニットにしていけたらいいなと思っています。
猫月みお 個人的な話になってしまうんですけど、もともと性格的に人の前に出ることが得意ではなくて、大丈夫かな、とか、私なんかでいいのかな、とか、不安なところからスタートした1年目でした。ファーストライブでもおどおどしてしまっていて、プロとしての気持ちの持ち方が足りていなかったなぁ、とか…反省点がたくさんある1年でした。それでもメンバーの力を借りて、もっとステップアップしていけたら、なっていう風に思うことができて、またファンの皆さんとお会いできる機会があるときは、もっともっと自分自身がステップアップできて、気持ち的にもパフォーマンス的にも成長したな、頑張っているな、って思っていただけるとように、努力して、自分自身も大きくなって、もっと大きなステージに立ってもおかしくないようなメンバーに成長したいと思います。
みさとらん あみゅどるはすごく、がむしゃらというか、一生懸命でして。たとえば東京アイドルフェスティバル(TIF)という大舞台に出させていただいた後に、24時間耐久配信をやらせていただいたりとか。ひたすらセミのモノマネを配信を、チケットが売れるまで10時間くらいやったりとか…(笑い)。通常のアイドルとは、ちょっと違うと思います。バーチャルの活動も、リアルのライブも実施していて、本当に武道館に行きたいので、みんなすごく頑張っています。
はてな 京子さんからもあった通り、個人の配信者として、グループ結成前からおのおの活動していて、結成後も個人の活動を継続して頑張っているんですけど、メンバーの中には歌う配信がメインだったり、1つのゲーム配信を極めてタイムアタックの配信したり、それぞれ違う方向で活動していたりもします。これまでの応援してくださっていた方にも今まで通りの距離感で、そして新規のファンを獲得するためにも耐久配信をやってみたりとか、みんな頑張って続けています。今でこそスタッフさんの力を借りたりもするのですが、もともとは全部自分たちでやっていて、2年頑張ってきて、やっと今の形があるって状況です。セカンドライブくらいまでは、スタッフさんもほとんどいなかったので。他のグループさんみたいに、運営の方がいて、マネジメントの方がいて…っていうよりは、セルフマネジメントのような形で、自分たちで作っていくグループだと思います。
餅々さくら それぞれが個々に活動してきて、ギュッと集まって一からアイドルグループ活動を始めよう、っていう風に頑張っているんですけど、私は正直1年で終わっちゃうかな、って思っていたんです。女性が集まって活動するって、難しいことも多いのかなって感じていて。それが今度3年目に突入するということで。活動する中で、人間性や、ルールをそれぞれが持っているからこそ、不和もなく、うまくいっているのかなと思っています。ファンの方の応援というのも、ものすごく力強くて。ライブが中止になってしまったり、悪天候で急きょイベントが中止になって配信に切り替えたりとか、これまでもいろいろあったんですけど。そういうトラブルでも、私たち自身も臨機応変に対応できるメンタル的な強さみたいなのもあったり、ファンの方々も「この子たちは他のアイドルたちと違うな、応援したくなるな」って思っていただけるような、特別なおもしろさがある、目が離せなくなるような良さがあるグループだと思っているので。より応援してくださる方に関して、ワクワクドキドキが伝わるグループになると思っているので、いわゆるアイドルってものを応援する気持ちではなく「アイドルなんだけど他の子たちとなんか違うな」っていうワクワク感があると思っています。
-あらためて、他のグループには負けないと思うあみゅどるの特長は
みさとらん 「成長するところ」が負けないと思います。もともとライブで踊ったり歌ったりしているんですけど、私たちはもともとアイドルの訓練のようなものを受けていたわけではなく。ちょっと“陰キャ”というか、クラスのはじっこにいたゲームオタクというか、私みたいにタレントを目指していたけどオーディションに落ちて夢破れて、インターネットにこもった人だっりとか…。そこからスタートしたんですけど。みんなで集まってライブの練習もしますし、個別練習もしたり、1人で家で練習する子もいたりして、素人の集団だけど、しっかりとパフォーマンスしたいと一生懸命練習して、毎日配信をしながら、レッスンも継続しています。まだまだライブも3回目くらいなんですけど、みんなダンスも歌もうまくなってきていて。人前に出ることすら怖かったような子も、今は少しずつ立てるようになってきたりとかして。素人だった子が頑張っていく、っていうのがすごく応援しがいがあると思います。
倉持 いわゆる世間のアイドルさんって、公式を通じていろんなものを発信していくオフィシャルな、例えるなら大手のショッピングモールという感じだと思います。私たちは個人商店街というか。良くも悪くも素人感がある中でいろんな発信をしています。私もYouTubeをやる前は女優さんとかを目指して頑張っていたんですけど、発言の規制がいっぱいあったりして、ファンの人たちとの接し方も、距離があったりしました。私たちはそういうのがない。だから危うさもあるんですけど、それはインターネットの良さでもあると思う。リスナーさん、ファンの人たちとのやりとりがオフィシャル過ぎないところですね。
猫月 リーダーやみさとらんがいってくれたこともあると思いますし、さらに私が思う強みをプラスで言うと、いい意味で型破りだと思っています。アイドルとかVtuberって、こうあるべきだ、とかこうよね、っていうような固定観念みたいなものが多分あると思うんですけど、あみゅどるは、声優を目指していた子とか、もともとは目標にしたものが異なっていた人たちが集まったので、「こういうものだよね」っていう考え方もメンバー1人1人全然違うので、そういったところで意見がぶつかったり、もみ合いながら少しずつ進めていったって感じなんです。だから世間が「こうあるべきもの」っていうのを目指しているんじゃなくて、私たちが「こういうあみゅどるを作っていきたいね」っていうものを日々更新してる感じなので。これまでもSNSとかいろんなコンテンツの企画がありましたけど、セミみたいな突拍子のないものだったり、かわいらしいものとかを作ったりとか、全力で、こういうのが楽しいんじゃないか、喜んでもらえるんじゃないか、っていう考えで。なかなかそういう形のアイドルさんってあまりいないんじゃないかなと思います。一度見てもらったら、私たちの魅力が毎日更新されていくのかなって思います。
-結成、加入の経緯は
倉持 私は2020年にVtuberで一度デビューしているんですけど、もともとは人前に立ってライブをするアイドルがやりたいなと思っていて、芸能活動をしていて。オーディション受かったり落ちたりの繰り返しで。普通OLとして働いている中で、たまたまYouTubeやってみたら、リスナーさんがいろいろ受け入れてくださったりして。自分が思っている以上に、いろんな方が見てくださっていた…と感じたのがきっかけの1つです。
みさと 私は個人でYouTubeでゲーム実況をしていたんです。以前はアイドルに憧れた学生として、オーディションを受けて落ちたりしていました。ある日「歌ってみた」動画で、アイドル系の曲を投稿したりしたときに、リスナーさんがすごくコメントで、喜んでくれたんです。今までは、オーディションの審査員に受け入れられないと、表現できる場にすら立てなかった。でもYouTubeに投稿したら、ユーザーさんが受け入れてくれた。褒めてもらえたことで自信ができて、もっとグループとしてできないかってことと、インターネットだけじゃなくてリアルでもステージに立ちたい、というのが私の中ではずっとかなわなかった、悔いだったので。結成、加入したきっかけですね。
はてな 私は2021年頃からYouTubeで活動しているんですけど、Vtuberでありながら、その頃から実写でも活動をしていました。動画を出したり、配信したりする中で、グループでの活動に憧れを抱いて。そこでらんちゃんや京子さんからお声がけをいただいて。もう願ったりかなったりでした。自分のやりたいことにフィットしているってことで。
猫月 私はもともと特にアイドルとか声優さんなりたいとか目指してたわけではなく、でも興味はあって。例えば声優さんとかも魅力的なお仕事だなと思っていたし、実際養成所みたいなところに見学に行ったりしたこともあるんですが、かといって加入することはなく…。本当に良くない話だと思うんですけど、かなりのネガティブだったんですね。性格的に、自分には無理だ、自分にできるものじゃない、って、壁が立ちはだかるとすぐ諦めてしまう、という良くない癖があったんです。倉持京子リーダーから声をかけてもらって話を聞いた時に、考え方や価値観が、私とは違って、すごくキラキラして見えたんです。人として憧れを感じまして。そんな京子から「こういうアイドルにしていきたい」ってお話をいただいた時に、最初は「私でいいの」ってところからスタートしてはいるんですけど、今の自分自身も変えられるかもしれないと思ったし、変わりたいとも思ったし、そしてそういう風に思わせてくれたリーダーや、きっと同じように夢をかなえようと頑張ってくれるメンバーと集まって、前に進めていくってこと自体が、自分の中でも達成する喜び、チャンスをくれるんじゃないかなと思ったので、入ることを決めました。京子だけじゃなくて、メンバーには本当にいろいろ支えてもらっているので、1人のメンバーとして恩返しできるような人間になって、大きなステージに立ちたいと思っています。
餅々 私も以前表現する活動をしていた時に、YouTubeでも歌を中心に動画を投稿していたりしていたんですけど、なかなか芽が出なかったんです。現状を打破しないといけないなって時に、ちょうどお声がけをいただきました。
-うかがっていると、“下克上系がむしゃらグループ”という印象を受けました
倉持 まさにそんな気持ちですね。やっぱり周りがどんどん成功しているのをそばで見ていたりもしていたし、同じような経験をしているメンバーもいて。そのたびに頑張ろうと思えたこともあったけど、諦めちゃうみたいなこともあったりして。最後の最後、頑張ろうと思って今やっているって状態ですね。いろいろな方向性とか、もっとやりたいことが別にあったとか、今まで自分の自己PRっていうことすらもやってきてこなかった子たちもいるので、私自身も自分もこうなんだって新しく気づけたりしています。新しい自分たちへの気づきも発見できている2年目だったなと思ってます。
-1月から放送されているアニメ「ほっぺちゃん~サン王国と黒ほっぺ団の秘密~」のエンディングテーマ「とっておきあげちゃうよ」を担当しています。同アニメで声優にも起用された倉持さんとみさとさんから、楽曲の紹介を
倉持 今回は私たちが大好きな「ラブライブ!」の「Snow halation」などでも知られる山田(高弘)さんに作曲していただきました。監督さんのほうから、すごく柔らかく、昔を思い出せるような、「また明日も頑張るぞ」ってなるような曲にしたい、とオーダーをいただいたので、作曲家さんに要望をお伝えして、一緒になってこんなのがいいかな、あんなのがいいかな、って話し合いながらできた曲です。聴くと心が温かくなるような楽曲になっていると思います。
みさと 私はこの曲の歌詞がお気に入りです。「みんな結構違うけど優しさは共通さ」というような歌詞があるんですけど、これがまさに「ほっぺちゃん」というアニメ自体も指していて。アニメでもいろんな個性豊かなキャラクターが出てくるけど、みんな優しいし、憎めないし。あみゅどるのメンバーも個性は違うけど、みんな優しくて、自分のことより他のメンバーのことを考えていたりして。私たちが歌うのにふさわしい楽曲だなと思うので、お気に入りです。
倉持 結成したときの、いくつかある夢の1つが、アニメの主題歌やりたいってことだったので。難しいかもしれないけど言うのはタダだよね、って。それがかなったので、うれしくてビックリしています。リスナーさんからも、すごいことだよねって言っていただいて、やっと実感してきたって感じです。
-皆さんそれぞれの3年目の展望、野望は
はてな 2年の活動を通じて、アニメの主題歌に抜てきしていただいり、ライブを成功させたり、TIFに出させていただいたり、異例の楽しいことがたくさんあって。1人じゃできなかった、新しいこともたくさんさせていただいて。キラキラしたこともたくさん経験させていただいた2年でした。その中で苦しいこととか、迷ったり、意見が衝突することもあったんですけど、そういう困難に直面したときに、衝突したままにせず、自分たちは今後どうしたらいいんだろうかっていう話し合いを通じて、諦めず立ち向かっていくことができたからこそ、2年続けることができたんだと思います。3年目も壁が幾度となく立ちはだかるとは思うんですけど、私たちらしく立ち向かって頑張って、そういう姿をファンの方たちに見ていただいて、応援していて楽しいな、元気出るなって気持ちだけじゃなくて、立ち向かっている姿から勇気みたいなものを届けられるような活動ができたらいいなと思います。あと、もともとあみゅどるは「Amuse Dolce」が正式名称で、私が一応名付け親でして。「Amuse」が楽しいこととかで、「Dolce」が甘くてふわふわな女の子らしさの部分。イメージとしては遊園地で。コーヒーカップのような子がいたり、メリーゴーラウンドのような子がいたり、ジェットコースターのような子がいたり…それぞれの個性があるけど、1つの遊園地としてもっともっと大きく形を変えていけたらいいなと思っています。
餅餅 それぞれ個々に持っている良さだったり、活動者としての経験値みたいなところが、あみゅどるの活動始まってからますます強くなっていると思うので、そういう個々の力や応援してくれるファンの方のお力を借りながら、いちエンタメ、いちアイドルとして、応援してくださる方々や、これから出会う方々にワクワクしてもらえるようなことを提供していけるような、私たちだからこそできるやり方でのアイドルっていうのをこれからも続けていけたらいいなと思います。
猫月 1年目、2年目はTIFだったり、主題歌だったり、すごいことをやらせていただけていると思いながらの活動でした。TIF、すごく楽しかったです。メンバーみんなが本当に楽しめてたんだなっていう風に思える。すごく思い出になった一日でした。3年目は何を届けられるんだろうっていうワクワクと、自分自身新たなまだ見えてない挑戦ができるんじゃないかとすごく前向きな気持ちになって、楽しみにしている次第です。それを達成するためには、いろんな努力だったりとか、やってこられていなかったことに気づき、学びを得て成長していく必要があると思っているので、甘えることなく、初心を忘れることなく、一から自分としても、グループとしても、力をつけていろんなことに挑戦していきたいと思っています。
みさと 2026年は個人個人を知っていただける年にしたいなと思っています。今、アイドルも戦国時代ですし、Vtuberさんも本当に戦国時代なので、私たちみたいなほぼ個人勢の集まりって、すごく厳しいんですけど。諦めずに、たくさんの人に知っていただいて、知っていただけたら絶対に楽しめるグループですし、個人個人の配信も楽しめる人たちの集まりだと思っているので、とにかく多くの人に知っていただけるように、いろんな活動をやっていきたいです。あと、ちょっと自慢なんですけど、最近のショート動画の1つが390万再生いきまして。メンバーのみんなで、こういうのやったらおもしろくて、新規のリスナーさん見てくれるかなぁ、みたいなアイデアを出し合って作ったものがそうやって再生数いったりとかしているので、おのおのの活動もあるので、より多くの人に知っていただけるように頑張っていきたいなと思います。
倉持 みんなが話してくれている中で、私たちはまだまだ発展途上のところがあって、他のアイドルさんやVtuberさんとの違いを出したり、強みとかがこれですってまだはっきり言い切れない部分もあって、もっともっと成長する上で言い切らないといけないんだなというのを実感していて、こうしてアニメのタイアップとかインタビューとか、何段も飛ばしてステップアップしているような気がするんですけど。3年目はプロ意識も持って、責任も持って、大きくなりたいっていうのもあるんですけど、その上では意識の部分も変えていかなければいけないなって思って、世間の人たちからは、まだまだ厳しい目があって、受け入れられづらい部分もあると思うんです。私たちがやりたい、ってだけでは。ファンの人たちは受け入れてくれますけど。なので、今は知らなかったり、新しく知ってくださる人たちにも、この子たちでよかったねって最終的に言っていただけるように向き合っていきたいし、実力をつけていきたいと思いました。今関わってくださっている方々、ファンの皆さんが、応援していてよかったねって、思ってもらえるようになりたいです!



