俳優柳葉敏郎(50)が10日、埼玉・西武ドームで行われた全日本クラブ野球選手権で全国デビューを果たした。大曲ベースボールクラブ(東北)でドリームアドバイザーを務めている柳葉は、1回戦が行われたこの日、ユニホーム姿でベンチ入り。浜松ケイ・スポーツBC(東海)に0-3で敗れ、初出場初勝利はならなかったが「みんな楽しんでいた。こういった形で全国大会に出られてうれしい」と、満足げだった。

 同クラブの活動拠点、秋田・大仙市に住んでいる縁で、5年前から資金面で援助している。クラブ関係者は「チームに活を入れてもらってる」と話す。熱の入れようは本物で、練習はもちろん、今大会の秋田県予選の応援にも駆けつけた。選手と酒を飲むこともあるという。藤原敦主将(30)は「よく来てくれるし、ありがたい。接しやすいし、なじんでます(笑い)」と感謝した。

 今春のセンバツで優勝した東海大相模高(神奈川)の佐藤大貢主将(3年)は、柳葉のおい。柳葉は「野球が大好き。グラウンドで頑張っているのを叱咤(しった)激励するのが楽しみ」と、試合前のノックでは球拾いを買って出た。試合中は「レッツゴォー」「いいい球だぁ」と大声を張り上げて選手を鼓舞。試合にのめりこんでいた。

 今後もクラブの支援を続けていく意向だ。「プロに行ってやる気はねえのか、と聞くと、行きたいというやつもいる。そういう夢の橋渡しができれば」。柳葉は地元と野球への深い愛着を語った。【今井恵太】