元政策秘書の男性に「ハゲー」などの暴言を浴びせ、暴行を加えたなどと週刊新潮6月22日号で報じられ、自民党を離党した豊田真由子衆院議員(42=埼玉4区)に、埼玉県警が事情聴取をしていたことが、関係者への取材で分かった。後援会幹部によると、豊田氏は次期衆院選にも出馬する意向とみられ、釈明会見を行う方針。今日発売された週刊新潮9月21日号では、文芸春秋10月号での豊田氏の「告白」について、男性が「嘘だらけ」と反論している。

 

 週刊新潮の報道以降、入院したとして、疑惑の説明を行っていない豊田氏が、埼玉県警の聴取を受けていた。この問題をめぐっては、男性が先月6日、被害届を提出し、埼玉県警が傷害の疑いも視野に捜査していた。

 週刊新潮によると、元秘書は5月、豊田議員から「ハゲ~」などの暴言を受けた上、殴られ、けがをしたとしている。事務所関係者は、元秘書が高速道路の出入り口を間違ったことなどから豊田氏が激高したと説明。5月19~21日に計7回、男性の顔などを殴ったといい、豊田氏は男性に直接謝罪したとしている。

 豊田氏の選挙区である埼玉県の新座、志木、朝霞、和光の4市には、豊田氏の離党届が受理された先月10日から1カ月が経過した今も「自民党」と党名の入ったポスターが残っている。新座市の地元事務所にも「自民党」の看板があり、ホームページにも安倍晋三首相との2ショットや自民党埼玉第4選挙区支部長の肩書が入ったままだ。

 後援会幹部らによると、文芸春秋10月号で豊田氏が“反論”した「独占告白」の記事が出る少し前、豊田氏から連絡があり、「体調は徐々に良くなってきている」と話していたという。

 豊田氏は議員辞職はせず、次期衆院選も無所属でも出馬する意欲を見せているというが、幹部は「今後の話は時期尚早。釈明があるのなら、まずは会見してマスコミに説明し、地元支援者にも説明が必要だ」と豊田氏に伝えたという。豊田氏は今後会見し、事実関係を説明する方針だ。埼玉4区をめぐっては、08年に死去したタレント飯島愛さんの主治医で自民党の赤枝恒雄衆院議員(比例東京)が出馬の意向を示している。

 被害を訴えている男性は今日発売された週刊新潮9月21日号で、文芸春秋の豊田氏の「告白」について「私に言わせれば嘘だらけです」とし、新音声データを公開している。