風呂の順番やお湯の量をめぐる口論から、元警察官の父親と会社員の娘が逮捕された。兵庫県警は24日までに、長女(28)を平手打ちにしたとして大阪府警曽根崎署の交番相談員の父親(60=姫路市網干区)と、殴り返した同居の長女を、それぞれ暴行の疑いで現行犯逮捕した。網干署によると、父親は「手を払ったかもしれないが、酔っていてよく覚えていない」と容疑を一部否認しているという。長女は容疑を認めている。

父親の逮捕容疑は、23日午後8時半ごろ、姫路市網干区の自宅で、長女の左頬を右平手で1発、殴った疑い。長女の逮捕容疑は父親の肩を手拳で複数回殴り返した疑い。

署によると、この家では普段、父親が先に風呂に入っていた。しかし、23日は長女が先に入り、父親が入る際には、湯船のお湯の量がいつもより少なくなっていたという。頭に来た父親が、普段の生活では直接指摘しないまでも、積もり積もった長女に対する小言とともに、湯量が少ないことを指摘。けんかになり、長女が「父にDVされている」と110番通報した。

長女には普段から暴行されているような痕跡はなく、署は、日常的なDVの可能性はないとみている。

父親は元府警警部補で、昨年4月、朝の出勤中にJR西日本の駅員の胸ぐらをつかんだとして、暴行容疑で兵庫県警に逮捕され、起訴猶予となっていた。定年退職後の今年4月からは曽根崎署の交番相談員として勤務している。