初の野党統一候補の立憲民主党新人・本庄知史氏(47)を相手に大苦戦となっている千葉8区の桜田義孝氏(71)の応援に23日、菅義偉前首相(72)が入り、「私と当選同期です。『桜田』『菅』の仲です。桜田を勝たせてください」と頭を下げた。

18年10月、五輪相として初入閣しながら、数々の失言で半年で辞任した桜田氏にとって今回は辞任後初の選挙。しかし、各社の調査では「本庄が優位に立つ。8選を狙う桜田は自民、公明支持層への浸透に苦労している」「本庄が野党共闘を支えに先行」「本庄氏が優位な戦い。桜田氏は支持層をまとめきれておらず、組織固めに懸命」と情勢分析され、「今までやってきた選挙で一番厳しい選挙」と打ち明ける。

菅氏とともに96年に初当選して以来、過去8回の選挙は相手候補が複数立った。比例復活もできずに落選したのは1度だけ(09年)で当選を重ねてきたが、今回は公示直前、共産党が立候補を取り下げ、野党が一本化。これまで得票率が50%を超えたことが05年の1度しかない桜田氏にとって絶体絶命の戦いとなっている。

先行する本庄氏は「政治を変えてほしいという思いを感じている。情勢、数字に惑わされず、あと1週間、やるべき活動をしっかりやることに尽きると思う」と話す。東大法学部出身だが、2浪して入学した。「選挙は1回で当選したい」と話していた。