ロシアの侵攻を受けて1年が経過したウクライナのゼレンスキー大統領が、ロシアのプーチン大統領はいずれ自身の側近によって暗殺されるだろうと主張していることが分かった。

侵攻開始から1年の節目となる24日に公開されたウクライナ人ジャーナリストによるドキュメンタリー「Year」の中で、「ロシア国内でプーチン政権の脆弱(ぜいじゃく)性が感じられる瞬間が必ず来るだろう」とゼレンスキー大統領は述べているという。

同大統領は続けて「捕食者は捕食者をむさぼり食うでしょう。彼らは殺人者を殺す理由を見つけるだろう」と話し、プーチン大統領が身内に殺されるとの考えを示したと英タイムズ紙が伝えている。

プーチン大統領を巡ってはこれまでもクーデターで失脚させられる可能性があると伝えられており、米中央情報局(CIA)の元モスクワ支部長ダニエル・ホフマン氏も昨年、暗殺計画の可能性について言及。「(プーチン氏に)見つかって先手を打たれないよう秘密裏で行われるだろう。それは突然起こって、死ぬだろう」と述べている。

プーチン大統領は死傷者、戦術的欠点、経済及び評価への損害にも関わらず戦争を継続することに強くこだわっていると専門家が分析するように、想定外の苦戦に身内からも不満の声が出ていることが伝えられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)