こんにちは。今週のコラムでは、7日に新潟競馬場で行われたレパードSが、ホー騎手にとって日本で初めて重賞を制覇したことを中心にお話をしたいと思います。

戦前の評価は、7番人気と決して高くありませんでした。私が感じたのは馬の評価よりも、ファンの皆さんがホー騎手が新潟のダートコースが苦手ではないのかという考えが、この低評価につながったと思います。実際に1週目は、ホー騎手自身も日本のダートと新潟競馬場のコーナリングへの対応に苦労していたので、先週はどれほど順応できるのか、ホー騎手と私でいろいろ話をしてレースに挑んでいました。

ホー騎手は香港のトップジョッキーの1人なので対応能力が高く、土曜日の芝のレースから対応が明らかに最初の週と違っていると感じました。他のダートレースでも先週よりコーナリングや仕かけどころなど、明らかに違うと感じていたので、レパードSは期待していました。そして、尊敬する川田騎手とたたき合いの末に勝てたことは、ホー騎手が来日して一番興奮したのではないかと思いますし、非常にうれしい表情をしていたのが印象的です。ホー騎手いわく「感情を表に出すのが得意ではなく、物静かに思われやすい」と言っている中での笑顔だったので、そのうれしさを物語っていると思います。

去年ラヴズオンリーユーで香港のクイーンエリザベス2世Cを勝ち、矢作厩舎と交流を持つきっかけになり、そして、今回騎乗依頼をいただき、日本で重賞初制覇をさせてくれた矢作先生、そしてスタッフの皆さまへ感謝の言葉は尽きません。まだ、日本に来日して2週間少しですが、日々日本競馬へ対応する努力をしています。今週は小倉競馬へ初見参ですが、より一層進化した姿をファンの皆さまへお見せできるのではないかと思います。今週も応援のほど、よろしくお願いします。

話は変わりまして7日日曜日の夜に、フランスのドーヴィル競馬場でモーリスドゲスト賞が行われました。日本からキングエルメスが参戦して11着に敗れました。非常に状態が良かっただけに、結果は残念ですが、必ずこの経験が日本での活躍につながることを祈るしかありません。そして、無事に日本に帰国してほしいです。

(レースホースコーディネーター)

レパードSを制し勝利インタビューに応じるホー騎手(8月7日撮影)
レパードSを制し勝利インタビューに応じるホー騎手(8月7日撮影)