こんにちは。日本は、毎週猛暑の中、時間の工夫など暑熱対策を行いながら開催が行われています。海外でも各地で、天候に対応しながら競馬が開催されています。

特にヨーロッパ競馬は夏に大きいレースが集中し、どのミーティングも大いに盛り上がりますが、先週イギリスのグッドウッド競馬場で行われたグロリアスミーティングでは、ゲートを使用せずにレースをスタートさせるという非常に珍しい事が起きました。私自身は、平場のそれも大きいレースでこの光景を見たのは初めてです。珍事が起きたのはナッソーSというレースで、日本のファンの皆さまには2019年にディアドラがマーフィー騎手とのコンビで勝利したレースとお伝えすればピンと来るかもしれません。ナッソーSは、ヨーロッパ競馬の牝馬路線の中では非常に格式高いレースで重要なレースですが、悪天候を理由に機械式のスターティングゲートではなく、昔の方式でスタート地点に馬を適当に立たせて旗を使ってスタートを切るという方法で行われました。

今の日本ではありえない開催ですね。映像からも土砂降りの雨なのが伝わり、風が強く雷もゴロゴロとなり開催が危ぶまれるほどでした。ヨーロッパ競馬は、天候の影響で開催を中止にする規定がしっかり定まっており、よく中止になります。この日の天候状況を見ると、まずはよく開催出来たなというのが率直な感想です。つい最近、私はディー騎手の通訳をしている時に1レースだけ中止にするという状況を経験しましたが、その時の状況に似た感じの天候状況だったと思います。

日本で馬券を買う人がこの状況を見たら不公平だと苦情が来そうですが、イギリスは障害レースではこの方式で行うこともあるので、ファンの中で慣れがあるのかもしれません。レースは、オブライエン厩舎とムーア騎手のおなじみのコンビのワール(牝3)が、好スタートを切ってそのまま逃げ切り勝利を収めました。大事なレースの発走時間を変更する事はできなかったのかと思ってしまいますが、この状況で走り切った人馬をリスペクトとしないといけないと思いました。改めて、日本と海外は違うなと思いました。

そして私は今週から、イギリスのヨーク競馬場で8月20日に行われるインターナショナルS(G1、芝2050メートル)に出走予定のダノンデサイルのサポートをさせて頂きます。非常に楽しみな挑戦で今からワクワクしますが、競馬の日が天候に恵まれて普通のゲートで走れる事を祈りたいです(笑い)。来週のコラムから、現地の近況をお伝えします。お楽しみに。(レースホースコーディネーター)