☆ハーツコンチェルト(日曜中京5R・新馬1着)

仕掛けてからの反応が桁違いだった。道中は中団の後ろ。1周目のスタンド前では少し行きたがる素振りも見せたが、すぐに落ち着いて流れに乗った。3コーナーから馬群の外を回って徐々に進出。直線はエンジンの違いで2着に8馬身差の圧勝劇。4角3番手から抜け出し、後続を突き放しにかかった400→200メートルのレースラップは11秒0。この馬自身10秒台の脚を使ったことになる。ラストも流し気味に11秒6。最後までいっぱいに追っていれば、もっと時計も短縮できた。松山騎手が「賢い」と話したように競馬上手で大物感もある。今後の成長次第でG1級に育つ可能性を秘めている。


☆サリエラ(日曜中京11R・ローズS2着)

デビュー3戦目で初めて馬群にもまれる競馬となったが、内、外に馬を置いても気負うことなく冷静に走っていた。このあたりがセンスの良さか。4コーナーから直線にかけての反応はひと息だが、馬混みを抜けて広いところへ出ると、420キロとは思えないダイナミックなフォームで伸びてきた。アートハウスには半馬身届かなかったが、上がりはメンバー最速の33秒7。瞬発力は世代トップクラスといっていい。休み明けを使って、勝負どころでの反応も良くなるはず。秋華賞では初の右回りを克服できるかが鍵になる。


☆キングズパレス(月曜中山11R・セントライト記念8着)

松岡騎手が「スタートが誤算」と話したように、出負けして流れに乗れなかったのが痛い。2コーナーでは集団から離された後方2番手。しかも、逃げたショウナンマグマの前半1000メートルは60秒3のスローペース。向正面から早めに動かしてポジションを上げたが、そこで一気にペースアップ。息を入れることも、ためを作ることもできなかった。直線も反応はしているが、さすがに坂を上がって苦しくなった。前半からリズムよく走れていれば、しまいに脚を残せたはず。力負けというよりチグハグな競馬になったのが敗因。この相手でもやれる力はある。あらためて期待したい。