エフフォーリア、ヴェラアズール、デアリングタクトなど、名だたるG1馬に出資してきたKAZFORIA氏が、出資馬を選択する上での着眼点を解説します。(毎週火曜日、木曜日更新予定)

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馬が速い速度で走り続けて、ラストスパートをかけて勝つためには、当然ながら心肺機能の高さが重要である。キタサンブラックは心肺機能がとても高かったと言われているが、これも呼吸機能同様目には見えないので、募集馬カタログやDVDといった外見からの判断はとても難しい。

 ただ心臓と肺が入っている胸の部分の形状からある程度の推測はつき、多くのクラブで発表されることが多い胸囲と、胸の隆起をベースにして以下のように判断している。

 まず胸囲についてだが、当然広いほど心臓や肺も大きいことが多いだろうしプラス要素と考えている。以前当コラム【大人と子供の運動会 2月14日掲載】で述べた測定日に照らして以下のように考える。

測定日A 7月15日以前に測定      172センチ以上

測定日B 7月16日から9月15日に測定   175センチ以上

測定日C 9月16日以降に測定      178センチ以上

上記を広めで良い胸囲と評価し、逆に測定日Aで165センチ、測定日Bで168センチ、測定日Cで171センチ未満の胸囲が狭い馬は様子を見るようにしている。

 また胸の形状は、き甲【背中と首の境目の背中が1番盛り上がっている部分】から胸前にかけての部分が、浮輪のような丸みと張りを帯びて隆起している馬がベストである。例えばドゥラメンテもここが非常に良く見えた。逆にその部分が貧弱な感じがしたり、へこみを感じたりする馬も、様子を見るようにしている。

2022年度キャロットクラブ募集馬では、ココシュニック21の胸囲が広く胸の形も良く見えた。可能な方はご覧いただきたい。

ダービーを制したドゥラメンテ
ダービーを制したドゥラメンテ