昨年11月から東海で期間限定騎乗を続けていた保園翔也騎手(27)。今年5月までの期間中に57勝を挙げて浦和に戻ってきた。「期間中に50勝するという目標があって、とりあえずできたのはよかったですけど、取りこぼしが結構たくさんあった。もうちょっと勝てたんじゃないかなと」。だが、そこにこだわっていたわけではないようだ。「技術面ではなく、意識改革というか、考え方を変えるために行ったので」という。

まずは名古屋で2カ月。きっかけは「川西先生から話をもらって」。川西師といえばNARグランプリ最優秀勝率調教師賞9回。その敏腕調教師からオファーが来た。「川西先生にはすごく感謝しています。馬が好きで熱い人。馬づくりに対して考え方を共有しながら仕事もできたので、とても勉強になりました」。

さらに名古屋で2カ月、笠松でも2カ月。「たくさん乗せてもらえて、それをモチベーションにたくさん仕事ができた。それが癖になって、帰ってきてもできているので、そのスタイルを続けていきたい」。調教に乗り、騎乗数を増やす。今日は8鞍に騎乗予定。期間限定騎乗での意識改革が生んだ好循環が地元での騎乗数の多さとなって表れているようだ。【牛山基康】