東京・新橋のJRA本部で23日、定例記者会見が行われた。冒頭で吉田正義理事長は「9月16日にJRA創立記念日がありまして、70周年を迎えることができました。何より忘れてはいけないのは、競馬の主役は競走馬でありますので、馬に対する感謝の気持ちを持ち続けたいと思います。次の10年、そして未来、どういう風に立派な競馬をつくり引き継いでいくかが、私どもの使命だと思っています」と話した。
会見では今夏、2回新潟で暑熱対策の一環として2週間行われた「競走時間帯の拡大」の検証結果も報告された。実施期間は7月27、28日、8月3、4日の4日間。1Rの発走時間を9時35分、最終12Rを同18時25分とし、5R終了後の11時40分ごろから約3時間半の中断期間が設けられていた。
開催4日間での出走頭数は677頭。そのうち熱中症のような症状が見られた馬は1頭だったという。どちらも昨年と同程度の数字だったが、暑さ指数を示すWBGT値が熱中症の厳重警戒を指す28以上だった時間帯が占める割合は43%。通常開催時の時間帯における58%と比べて、15%の減少が記録されていた。
約6000人のファンが回答したアンケートでは97%が「競走時間帯の拡大」へ肯定的な声を寄せた。また、実施期間については期間拡大を支持する声が47%、現状維持が45%、1週間もしくは通常開催に戻す要望が8%となった。
厩舎関係者からのヒアリング内容も示された。併せて行われたパドック周回時間短縮を評価される声が聞かれた一方で、間延びした時間帯における騎手の心身の維持や、終盤に下級条件のレースに騎乗する際の体重調整の難しさへの声なども示された。
植木聡総合企画担当理事は「お客さま、関係者のご理解、ご協力のおかげもございまして、円滑な開催運営を大きく妨げる要素はなかったのではないかと考えております。一方で、各方面にご不便、ご負担をおかけしたのは事実。これらをどこまで改善できるのかを今後、健闘してまいりたい」と話した。
25年は「競走時間帯の拡大」の実施期間、競馬場を拡大し、2回新潟、3回中京で4週間行われる。【松田直樹】

