米国とイスラエルがイランを攻撃し、各国の競馬関係者も中東情勢を注視している-。米国の「デイリーレーシングフォーム」電子版は2日、「イランの戦争でドバイワールドカップが危機に」と題した記事を掲載した。記事の冒頭は「米国とイスラエルがイランに対して開始した戦争は3月28日にメイダン競馬場で開催される総賞金1200万ドルのドバイワールドカップへの渡航を巡り、競馬関係者に深刻な懸念をもたらしている」と書き出されている。

先週土曜にG3レイザーバックハンデキャップを快勝したマグニテュード(牡4、S・アスムッセン)はドバイワールドC(G1、ダート2000メートル、28日=メイダン)参戦を視野に入れている。同紙によると、同馬は14日発の飛行機でドバイに輸送される予定。オーナー(ウィンチェルサラブレッド)のレーシングマネジャー、デビッド・フィスク氏は「計画としては出走するつもりでいます。ただし、何か問題があれば出走を取りやめるというただし書きはつきます。今はいつでも出走できる状態でありたいと思っています」とコメントしている。

2月28日に米国とイスラエルがイランを攻撃。イランが報復攻撃を行っており、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ国際空港などペルシャ湾沿岸の主要空港の発着便に影響が出ている。同紙は「ドバイワールドとワールドカップデーのレースに出走するために米国からドバイへ向かう馬は通常、レースの2週間前に主催者と提携する輸送会社が予約した便で(メイダン競馬場に)到着します。輸送費はすべて主催者が負担します。馬はドバイ到着後、48時間の検疫が義務づけられています」と紹介した。

また、今年のドバイワールドCのレースについては、「米最優秀ダート牡馬に輝いたフォーエバーヤングはサウジC連覇を果たした後、サウジアラビアからメイダン競馬場に入厩しています。ドバイワールドカップに(米国の)どの馬が出走しても、フォーエバーヤングが1番人気でしょう」と、日本のフォーエバーヤングが主役になるものと展望している。

昨年のドバイワールドCで大金星を挙げ、連覇を狙うヒットショー(牡6)を管理するブラッド・コックス調教師は「(出走するかどうか)十分な情報がないので、確信を持って言えない」とコメント。「スタッフに『おい、(ドバイへ)行ってくれ』なんて、簡単には言えません。スタッフに納得してもらう必要がある。今はわからないことが多いし、すぐに解決しそうにない。でも、10日くらいで決断しなければいけません。現時点で開催を想像するのは難しいです。もしかしたら、今年はないかもしれない」と心境を語っている。