「8回の男」争い白熱！　阪神新外国人のジョン・エドワーズ投手（32＝インディアンス）が20日、楽天との練習試合（沖縄・宜野座）に実戦初登板し、1回無失点、左打者3人をわずか8球で抑えた。直球がカットボール気味になる「ナチュラルカット」で内野ゴロ3つ。持ち球の「リベラカット」とは違う軌道だった。ロベルト・スアレス投手（28＝ソフトバンク）も150キロ超えの直球を連発して1回無失点で、「ポスト・ジョンソン」争いから目が離せない。

　　　◇　　　◇　　　◇

ジョンソンの穴はこれで埋まるだろう。首脳陣はそれぐらいの手応えを感じたのではないか。

昨年活躍したセットアッパーとの共通点は2つある。制球の良さ、そして縦のスライダーだ。あの「縦スラ」は、カウント球でも使えるし、空振りが取れるのでウイニングショットにもなる。真っすぐも微妙に動いているように見えた。今日の投球の印象では、フォーム的な欠点はない。軽く投げて、150キロぐらい出るので、ジョンソンと遜色ないと言ってもいいだろう。打者3人で終わってしまったので、走者を背負った時の投球動作や球威がどうかが今後のチェックポイントになる。

試合前に、監督やコーチと話した感じでは、シーズン最初の外国人投手は先発1人、リリーフ1人の1軍起用になる。実績のあるスアレスは、右肘の状態も問題なさそうで、十分に使える投球を見せた。しかしエドワーズを優先的に8回に置くだろうから、非常にもったいない。

阪神はどちらかと言うと、リリーフのチームだ。昨年は6回までしか投げられない先発投手が多かった。今年、その課題が一気に解消できる可能性は低い。藤川にいかにつなぐかを考えれば、7回から岩崎－エドワーズの形が基本になる。5、6回の中盤を能見や守屋に、先発争いから外れた投手でまかなうことになる。小野、望月、才木、浜地らの名前が挙がる。いずれにせよ、セットアッパーがぐらつくと、タスキを最後まで渡せなくなる。そういう点では、エドワーズにメドが立ったことは、チームにとっても大きい。