阪神はロッテとの交流戦をタイに戻した。

最終回はスアレスが1点差に詰められたが逃げ切り。8回を1失点でしのいだ秋山の好投は大きかった。

中西 仮に秋山が8回のイニングを0点で抑えたとしても、スアレスを投入すべきと思いながらみていた。スアレスの登板間隔が中6日と開きすぎていたからで、ロッテの追い上げにあったが、チームにとって連敗を避けることができたのは何よりだ。セ・リーグに対する配球とパターンを変えた秋山の投球が、ロッテ打線にはまった。

8回3安打1失点。1度も先頭打者の出塁を許さず。2巡目に入った4回は2番マーティンをフォークで左飛、続く中村奨三ゴロの後、4番安田を低めフォークで空振り三振をとった。

中西 横の揺さぶりが主体の秋山だが、ロッテに対してはタテの変化を駆使しながらの投球だった。4回の安田には真ん中低めに落とすわけだが、フォークの制球もイメージ通りだったに違いない。それが浮いていれば一転、怖いボールになるが、勇気と自信をもって投げていたように感じられた。続く5回レアードの見逃し三振は逆に真っすぐ勝負で、捕手梅野との息もピタリだった。

秋山はローテーション入りの先発としては、かなり変則日程で投げている。前回5月13日の中日戦後は、ローテーションを組み替えて中7日で広島戦に登板する予定も、相手チームからコロナ感染者が続出して中止に。今回が中12日の登板だったが、その前も同じ中12日。7試合中5試合までが無四球、与四球率0・99はセ・リーグトップだ。

中西 いずれにしても調整、コンディショニングが難しいところを投げきった貢献度は高い。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

阪神対ロッテ 8回表ロッテ1死一塁、秋山は代打井上を遊ゴロ併殺に打ち取りガッツポーズ(撮影・加藤哉)
阪神対ロッテ 8回表ロッテ1死一塁、秋山は代打井上を遊ゴロ併殺に打ち取りガッツポーズ(撮影・加藤哉)
阪神対ロッテ 8回表ロッテ1死一塁、秋山は井上を併殺にとりガッツポーズ(撮影・宮崎幸一)
阪神対ロッテ 8回表ロッテ1死一塁、秋山は井上を併殺にとりガッツポーズ(撮影・宮崎幸一)