優勝候補筆頭の西日本短大付が貫禄の快勝で、筑後地区大会を制した。先発の右腕エース浜崎太志投手(3年)が、1失点完投勝利。歓喜の輪の中心となった。打線も相手のミスに乗じて3得点と、少ないチャンスをものにして守り勝った。

昨年夏は筑陽学園に決勝で敗れての準優勝で、甲子園にあと1歩届かなかった。その後に監督に就任した高原典一監督(45)は「甲子園がなくなり、選手のモチベーションをあげるのが難しかったが、大会開催が決まってからは絶対優勝するんだとみんなで言っていた。私自身も楽しめました」と目を細めた。

92年夏、西日本短大付が全国制覇時の4番打者だった高原監督は今年末までで退任することが決まっている。完投勝利での優勝を導いた浜崎は「監督が(夏は)最後と聞いていたので、優勝できてよかった」と笑みを浮かべた。高原監督にとっては「最初で最後の夏」が代替大会となったが地区大会Vという「結果」には満足している。今年秋の大会が公式戦では最後となるが「秋の大会はしっかり甲子園(来年のセンバツ)を狙って戦いたい」とキッパリ。「夏の優勝」を自信に秋へ気持ちを切り替えていた。