国学院栃木の1年生守護神が試合を締めた。

中川真之介投手は、5-3で迎えた7回2死二、三塁のピンチに3番手で登板。登板直後に中前に2点適時打を浴び同点となった。「こういうピンチで任されることが多く比較的慣れていたが、関東大会ということで緊張した。舞い上がってしまった」。

同点打を放った打者走者は本塁送球間に二塁を狙い走塁死。チェンジとなり、直後に打線がすぐに1点勝ち越したことで冷静さを取り戻した。8回以降は立ち直り、2回1/3を投げて2安打無失点。試合終了まで投げ抜いた。

185センチの長身。最速136キロだが、一番の武器は伸びのある直球。「自分は手が大きい。肘を柔らかく使って、前で投げることで指にボールがかかってスピンがかかる。キレで勝負しています」と胸を張る。

高校入学後、練習試合も含めて先発登板はなし。リリーフとしてチームを支える。「試合の序盤はベンチでの役割をしっかりやりながら、気持ちを盛り上げていって、しっかりとした投球ができるように準備をしています」。1年生ながらも冷静に自分の出番を待ち、仕事を全うする。

クールなマウンドさばきで相手打線を打ち取ったが、15歳らしいおちゃめな一面も垣間見えた。ZOZOマリンでの試合ということで、当初はリリーフカーがあると勘違い。「最初はプロ野球みたいな登場ができると思っていました」と照れくさそうに笑った。