開幕グイッ! 中日大野雄大投手(26)が4回無失点の好投で、初の開幕投手に大きく前進した。課題にしていた「強い直球」を軸に攻めまくり、新たな決め球フォークも完璧にコントロール。開幕を争う山井が3回3失点と乱れ、吉見は登板を1度飛ばした。3・27バトルが最終章に入ってもトップを譲る気配はまるで見せない。
4回、ウィーラーへの6球目は低めに外れたが、球速「154キロ」と表示された。150キロ台は計3回。実はこの日の倉敷マスカットのスピードガンは不安定。「参考記録」だが、正式に採用してもおかしくないほど、この日の大野の速球は強く、速かった。
大野 初回に152キロが出て「おっ」と思ったけど、そのあとめちゃくちゃ遅かったですね(笑い)。それは参考記録ですが、まっすぐは(強く)いっていたはずです。強いまっすぐを投げるのがテーマだったので、よかったです。
本人も納得だった。1回無死一塁は山崎のバスターを「152キロ」で二飛に。3番岡島、4番サンチェスは各2打席とも直球で押して、仕留めた。前回の1日ロッテ戦の反省を踏まえ、ブルペンで納得がいくまで直球を投げ込んだ。三塁でノックを受け、ステップを踏んで一塁に投げる「サードスロー」で球の強さを戻そうとした。
新しい決め球のフォークも文句なし。後藤、聖沢から狙い通りに空振り三振を奪った。谷繁兼任監督も「投げる球に意識を持っているように見えた」と、課題をクリアしていく姿に成長を感じ取ったようだ。
昨年はオープン戦がアピールの場だった。「今年は3月27日にベストをもっていけるようにしている。結果も大事になってくるけど、まだ内容(重視)でいい」と余裕が漂う。大野の後を受けた山井は3回3失点。吉見は右肘の軽い張りで登板を飛ばした。同じ登板日で調整してきた3人だが、少しずつ大野の頭が抜け出してきた。
発奮材料もあった。名古屋ウィメンズマラソンで同じ佛教大卒の前田彩里が3位。面識はないが、試合前に携帯で情報をチェックしていた。「日本人トップですよね。一緒に盛り上げていきたいです」。倉敷の陽気以上に、大野の笑顔が春近しを感じさせた。【柏原誠】




