レジェンド撃ち! 阪神ルーキー江越大賀外野手(22)が、ウエスタン・リーグ中日戦に先発出場し、球界最年長の中日山本昌投手(49)から左越え本塁打を放った。レジェンドもべた褒めする打撃で勢いに乗ると、8回には左腕八木からバックスクリーン弾。調整で出場の2軍戦で話題を独占し、明日20日からのリーグ戦へエンジン全開だ。

 試合後、鳴尾浜のクラブハウス前で江越の苦笑いが始まった。8月で50歳を迎える山本昌が、48歳の父和明さんより年上だったことを知った。驚きを隠せなかった。93年3月生まれの江越が産声を上げたとき、山本昌はすでに10年目のシーズンイン直前。その年に17勝を挙げて最多勝に輝いたことなど、当時0歳の江越が知るはずもない。「ずっとテレビで見ていた選手です」。雲の上の存在と向き合った2回無死走者なし。決着は1球でついた。

 「(初球を)狙っていきました。感触は完璧でした。1軍で課題にしていた1球で捉えることができて良かったです」

 プロ生活32年。時代を感じさせるゆったりとしたワインドアップから、130キロの直球が内角の甘い位置にやってきた。力をため、鋭い回転でパワーを伝えると、左翼フェンス後方にかけられたネットに打球がぶち当たった。2軍での5号先制ソロに盛り上がるスタンドの虎党。マウンド上のレジェンドからも試合後、うれしい賛辞が届いた。

 山本昌 本当にいいスイングだった。あの飛距離をポンポンと出せるのはすごいよ。

 山本昌の「江越大賀像」は、阪神が1点を追う8回にくっきりと刻まれた。マウンドには新人王経験を持つ左腕八木。今度は追い込まれてから、外角スライダーをジャストミートした。「真っすぐに待っている中で、うまく対応できた」と技ありの1発。バックスクリーンへの同点6号ソロで、うれしい1試合2本塁打だ。掛布DCも「リストが強い。大したもんだ」と笑顔が絶えなかった。

 明日20日のリーグ戦再開に向けて、和田監督にとってもうれしい一報だろう。昨年9月5日に白星を献上した山本昌とは、1軍での再戦も十分にあり得る。「自分もできるだけ長く活躍できるように、頑張りたいと思いました」。鳴尾浜で大きな自信を付けた22歳が、次は1軍で新風を送り込む。【松本航】