中日亀沢恭平内野手(27)が17日、名古屋市で契約交渉に臨み、440万円から355%増の年俸2000万円で更改した。3年間のソフトバンク育成を経て、自身初の支配下選手として中日に移籍し、いきなり二塁のレギュラー格を務めた。中日の野手では珍しい大幅昇給率だ。

 「もう少し少ないかと思っていました。使ってくれた監督に感謝したいです。金額というより、1年トータルで1軍にいられて、得たものが大きかった」と謙虚に頭を下げた。開幕1軍入りすると、打率3割を途中までキープする打力をはじめ、走攻守で活躍。難攻不落だったレギュラー荒木を出場数で上回った。全試合で出場選手登録され、最終的に89安打を連ねた。

 満足はしていない。打率は最終的に2割6分台まで下がり、盗塁も9にとどまった。「全てにレベルアップし二塁のレギュラーを取りたい」。シーズン終盤に落ち着いてプレーできるようになり、来季への手応えをつかんだ。「監督に(今季)60盗塁したら秋季キャンプ免除と言われていた。来年は半分の30盗塁を目指します」と現実的な目標を掲げた。

 中日の昇給率では昨年の又吉の376%、一昨年の岡田の417%に続いて3年連続の高い数字。野手では長年レギュラーが固定されてきたため、亀沢のような急に頭角を現す選手が少なかった。「世代交代は確実に進んでいる。88年世代がたくさんいるので僕らを中心にやっていけたらと思っている」。ニュー・ドラゴンズをけん引する決意まで口にしてみせた。【柏原誠】

 ▼亀沢の355%増は、中日野手では07年オフ中村紀洋の733%増以来のアップ率300%超え。中村はセ・リーグ史上最高のアップ率で、前年の600万円から5000万円で更改し、プロ野球史上では3位のアップ率となった。投手では昨オフ、又吉が376%増(840万円から4000万円)。なおプロ野球最高は94年オフのイチロー(オリックス)が記録した900%増で、前年の800万円から8000万円を勝ち取った(金額はすべて推定)。