【ホノルル(米ハワイ州)8日(日本時間9日)=田口真一郎】またハワイに連れてくる! ソフトバンク工藤公康監督(52)が盛り上げ役に徹し、3連覇への決意を新たにした。優勝旅行初日にウエルカムパーティーが開催され、コーチや選手、球団スタッフ、家族の約260人が参加。宴もたけなわになった時、指揮官が壇上に上がった。左耳の上を花で飾り、マイクを握った。サプライズのジャンケン大会だった。

 「投手と言えば、最初はストレート。だからグーを出すよ」

 配球に例えながら、参加者を惑わせた。工藤監督に勝った者だけが残っていく。最後の1人は同行している三女阿偉さん(20)だった。「父譲りの勝負強さで勝ってしまいました…」。思わぬ展開で大会はやり直しに。指揮官が名司会者ぶりを発揮し、勝者になった球団スタッフには羽田-シドニーの往復ペアチケットがプレゼントされた。壇上で工藤監督が愛娘をハグする場面も。大はしゃぎで会場を盛り上げた。

 1年間、選手やスタッフを支えた家族の喜ぶ顔を見て、グッとくるものがあった。「情が移っちゃうね。でも情は大事だと思う。奥さんや子どもを大事にする姿を見ると、幸せになってほしいと思う。裏方のみんなは優勝することがすべて。また勝てるようにしてあげないと。僕は僕でもっと努力したい」。優勝旅行は優勝した者の特権でもある。チームのトップに立つ人間として、ハワイの夜に責任の重さをあらためて実感した。