楽天の守護神が、ついにアクセルを踏み込んだ。松井裕樹投手(20)が、オープン戦で実戦初登板。打撃投手も紅白戦も経験せずに上がったマウンドで、9回の1イニングを1安打無失点で締めくくった。「バッター相手に投げたのが初めての割にはストライクが入ったし、試合の雰囲気も味わえた」。先頭の江川を143キロ内角直球で詰まった中飛に打ち取ると、続く金子圭への初球にこの日最速の145キロを計測。高田、高谷には実戦初披露のカーブも試して、収穫の全11球を終えた。
本拠地開幕戦20日前の初実戦を「自分の中では遅くない。今日のボールを見てもらったら分かると思います」と振り返った。2月の久米島キャンプ終盤には左肩の張りなどで一時調整ペースを緩め、沖縄・金武町入り後もブルペン入りを控えるなど慎重な姿勢を続けてきた。招集を受けた侍ジャパンへの参加も見送りに。「シーズンがあるのでそういう形を取らせてもらった以上、結果を出すことに全力を注ぎたい」。自責の念が強いからこそ、初登板の時期には万全を期した。
「開幕戦の9回」という大目標に変わりはない。「則本さんは完投すると言ってますが、自分が投げます」と強い意志を伝えた。次回登板は筋肉の張りなどを確認した上で、約1週間後をメドに設定される見込み。与田投手コーチは「どこかで連投もさせたい。調整は少しずれ込んだが、彼なら何とか修正できると思っている」。残り20日間に、全てを注ぎ込む。【松本岳志】



