オリックスに「なまはげ」がいた!? 楽天に快勝して4位に浮上。秋田では鬼のように強いトニ・ブランコ内野手(35)が泣く子も黙る活躍だ。3回は今季初安打で目を覚ますと、8回はとどめの1号2ラン。地方球場で初登板のディクソンは4勝目と助っ人の活躍が光った。

 ブランコが鬼になった。包丁をバットに持ち替えて大爆発。3回に今季初安打から先制のホームを踏むと、リードが4点に広がった8回だ。2死三塁。楽天入野の高めフォークをとらえた。高い打球は、左翼はるか後方に見える発電用風車をバックに、芝生席まで届いた。ダメ押しの1号2ラン。痛い足を引きずり、のっしのっしと生還した。

 「昨日、ここで打っているという話を聞いていたからね。精神的にポジティブにいけたよ。この球場はバックスクリーンの色が濃くて球が見やすい。マウンドが高くないし、投手との距離が遠く感じるんだ。ここにチームがあったら、契約しないといけないね」

 そんなジョークも飛び出すほど、秋田ではめっぽう強い。中日、DeNA時代は21打数10安打(1本塁打)10打点。前日16日にはそれを聞いて「いい情報だね。本塁打が打てれば最高」と話したが、明るい性格のドミニカンは乗せられて本当に打ってしまった。

 今月10日にボグセビックに代わり1軍昇格も、ここまで12打席無安打。うち5三振と散々だった。それでも先の練習日には笑顔で開き直りの心境を明かした。

 「今までたくさんけがをしたけど、それはもう仕方ない。今、この時を楽しむようにしているんだ」。昨年は故障でわずか52試合出場。今年も右膝とふくらはぎの状態が悪く、まともに走れない。それでも「足はとてもいいよ」と言い張る。数々のタイトルを獲得した大砲が、ようやく目覚めの気配だ。【大池和幸】