巨人が首位広島との「直接対決」をうたうには、寂しすぎる内容だった。戦前から大量のゲーム差があり、首位攻防にもならない。奇跡への序章とするべく、3連勝で敵地に乗り込み、独走の相手から連勝をもくろんだが、粉砕された。19被安打、13失点ともに今季ワースト。新井に2発を浴び、5回までに2~7番までマルチ安打された。高橋監督は「(新井を)乗せた乗せないというより、ほとんど打たれた。ミスもあったし、これだけ点を取られたら勝負にならない」と完敗を認めた。

 4連勝中のベテラン内海が崩れた。初回は3人で抑えたが、2回以降はほぼ芯で捉えられた。四隅の出し入れで勝負する左腕の制球が、四隅の内側に甘く入れば必然の結果だった。「情けないし、申し訳ない。右のインコースに突っ込めず、制球が安定しなかった。それが一番の原因だと思う」。経験者の左腕は重要な初戦を認識していたからこそ、今季最短の2回1/3、5失点のKOを恥じた。

 直接対決での連勝は幻となり、今季最大の11ゲーム差に拡大。11・5ゲームを覆した96年のメークドラマに迫る大差だ。指揮官は「今日だって負けられない試合だった。ただ終わってしまったので今日をどうこうより、明日勝てるように」と締めた。誇りを示す必要がある。【広重竜太郎】

 ▼巨人が39勝41敗3分けとなり、「借金ターン」が決定。巨人が借金で前半戦を折り返すのは昨年(42勝43敗1分け)に続き11度目。2年連続の借金ターンは05、06年以来2度目になる。過去10度のうち借金をはね返して逆転Vは73年(34勝37敗1分け)しかないが、今年はどうか。