北條がホームインした瞬間、クールな男も熱くなった。阪神岩崎はベンチで何度も手をたたいた。自身の打席で代わった狩野が逆転決勝打。7回4安打1失点で失いかけた白星を、土壇場で手にした。

 「(点を)先に与えたのは良くないですけど、原口と協力しながら、野手の方の助けもありましたし、粘れたかなと思います」

 申し分のない投球だった。2回、先頭ビシエドの二塁打から無死一、三塁とされたが、3つの三振で最少失点にとどめた。3回以降は1安打に抑え、ピンチらしいピンチもなかった。5月28日巨人戦以来、2カ月ぶりの勝利で今季2勝目。金本監督も「もともと今季そこまで打ち込まれてない。抑えても点をとってもらえなかった。今日は岩崎に勝ちがついて本当に良かった」と笑顔だ。

 前回23日広島戦で右臀部(でんぶ)に強い張りを訴え2回0/3、7失点で降板した。ローテも1日ずらし、中7日で万全を期した。

 「だいぶ迷惑かけてしまったんで。今後はああいったピッチングがないように。次また粘り強いピッチングができるようしっかり準備します」

 3回の打席で、右肘上部付近に死球を受け、二塁へのスライディングでユニホームは黒く汚れた。勝ちたい一心がプレーに、表情に強くにじんだ。阪神の逆襲には、岩崎の活躍が必要不可欠だ。【梶本長之】